「参事」という言葉には、「ある事務や業務に参与する職、その職にある人」という意味があります。
ビジネスシーンでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「参事」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「参事」の意味は『ある事務や業務に参与する職、その職にある人』
【参事の意味】
- ある事務や業務に参与する職。また、その職にある人。
- 国会職員および協同組合などの職員の職名。
- 旧制で、行政機関、特に鉄道省鉄道局や大蔵省専売局など現業官庁の官名。
- 明治初年に各府県に置かれた、長官に次ぐ官名。
引用:goo辞書
参事の読み方は「さんじ」です。
語源は漢字の「参」と「事」から来ており、
- 「参」は加わる
- 「事」はしごと
の2つが合わさってできた言葉です。
元々は明治時代の地方官制度で使用された役職名で、機関や法人の事務に携わる立場のことを指していました。
その後、国会や地方公共団体などの公務員が就く役職名となり、1980年代以降には役職定年制の導入の影響で、民間企業でも「参事」という役職が普及し始めました。
『参事』には
- ある事務や業務に参与する職。また、その職にある人
- 国会職員および協同組合などの職員の職名
- 旧制で、行政機関、特に鉄道省鉄道局や大蔵省専売局など現業官庁の官名
- 明治初年に各府県に置かれた、長官に次ぐ官名
などの意味があります。
「参事」の正しい使い方を例文で紹介!
「参事」は、ある事務や業務に携わる職を表すときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

役職定年制の導入により、管理職を辞した後も働き続ける場合は、参事という職位になります。
例文②

我が社では、参事は管理職と同等の職位になります。
例文③

専門的な業務を担当するときは、参事にアドバイスしてもらうといいでしょう。
例文④

課長は主にマネジメント業務を担うため、専門知識が必要な業務については、参事の助言を参考にしています。
例文⑤

参事は社内の人脈が広いため、トラブルの解決に欠かせない存在です。
【参事を使う時の注意点】
「参事」は、部長や課長などと同じ職名なので、「参事」に「様」を付けるのは二重敬語となり、誤用となりますので注意が必要です。
「参事」の類義語・言い換え4選
『参事』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 参事官
- 参与
- 主任
- 主事
類義語①参事官の意味
内閣官房・法制局や各省庁などで、その部局の所掌事務に参画し、重要事項の総括整理や立案などを行う、課長級の職員
引用:goo辞書

参事官による定例会見が行われた。
類義語②参与の意味
- 事業・計画などにかかわること。また、その相談を受けること。
- 学識経験者を行政事務に参加させる際の職名。
- 慶応3年12月9日(1868年1月3日)、王政復古の大号令発布の際に置かれた官職。総裁・議定 (ぎじょう) とともに三職の一。明治2年(1869)廃止。
引用:goo辞書

父は定年退職後に参与の職位に就いて、経営戦略などを行う予定です。
類義語③主任の意味
その任務を中心になって行う人。また、その任務の担当者の中で上席の人。
引用:goo辞書

休日出勤をする場合は、警備主任の承認が必要です。
類義語④主事の意味
- ある仕事を主として取り扱うこと。また、その人。
- 官庁・学校などで、その長の命を受けて一定の業務を管理する職。また、その人。
- 禅宗で、僧職の監寺 (かんす) ・維那 (いな) ・典座 (てんぞ) ・直歳 (しっすい) の総称。
引用:goo辞書

入社後、まずは主事として勤め、経験を積むことになります。

「参事」と「部長」の違いは?
「参事」と「部長」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「参事」にはある事務や業務に参与する職という意味がありますが、
それに対し「部長」には、官庁・会社などで、部の事務を統轄し、部下を監督する役職という意味があります。
「参事」は専門知識を活かし、アドバイザーとしての業務が主となりますが、「部長」は組織運営を主導し、業務全体の管理や生産性向上などの業務を行います。
また、「参事」は職能資格の名称であり、就任人数に限りはありませんが、「部長」は役職であるため、就任する人数は定められています。
「参事」は英語で『secretary』
参事は英語の『secretary』に言い換えることができます。
secretaryの意味
(個人付きの)秘書、(団体・協会の)書記、幹事、(官庁の)書記官、秘書官、事務官、(省 の)長官、大臣、(引き出し・折りたたみ式のふた・書棚などのついた)書き物机
英語の『secretary』には
- 秘書
- 書記
という意味があります。
「参事」の対義語・反対語はありません
参事の対義語は、ありません。
