「かまける」という言葉には、「あることに気を取られて他のことをなおざりにすること」という意味があります。
日常会話でよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「かまける」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
かまけるの意味は『あることに気を取られて他のことをなおざりにすること』
かまけるの漢字表記は「感ける」です。
語源は、「気負く」から来ており、それが変化して使われるようになったという説があります。
『かまける』には
- あることに気を取られて他のことをなおざりにすること
- 心を引かれる・感心する・共感する
などの意味があります。
「かまける」の正しい使い方を例文で紹介!
「かまける」は、使うシーンによって少しずつ意味が変わってきます。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①あることに気を取られて他のことをなおざりにすることの意味で使う時
あることに気を取られて他のことをなおざりにしたり、意識が向かなくなってしまうことを表す時に使われます。
【例文①】

息子は遊びにかまけて勉強がおろそかになり、成績が落ちてきました。
【例文②】

仕事にかまけて家事がおろそかになってしまい、部屋がぐちゃぐちゃです。
例文②長野県・岐阜県の方言「愚痴を言う」という意味で使うとき時
長野県や岐阜県の方言では「愚痴を言う」という意味で使われます。
【例文①】

暑い暑いとかまけてないで、明日のテスト勉強んい取り掛かろう。
【例文②】

大変だとかまけてないで、さっさと片付けなさい。
【かまけるを使う時の注意点】
「かまける」には、あることに気を取られて他のことをなおざりにする・心を引かれるの2つの意味があります。
しかし現代では、あることに気を取られて他のことをなおざりにするという意味が一般的です。
また、かけまるは標準語ですが、長野県・岐阜県では「愚痴をいう」という意味で使われる方言です。
何かに熱中するあまり他のことを省みない意味合いがある「かまける」は、ボジティブな意味合いでは使われないので注意が必要でしょう。
「かまける」の類義語・言い換え3選
『かまける』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 現を抜かす
- 掛かり切り
- そっちのけ
類義語①現を抜かすの意味

ギャンブルに現を抜かし、仕事を辞めると言い出したので叱りました。
類義語②掛かりっ切りの意味
ある物事だけをすること。かかりきり。
引用:goo辞書

今日はお客様に掛かりっきりだったので、事務作業が溜まっています。
類義語③そっちのけの意味

先週の出張では、仕事そっちのけで温泉を楽しんできました。

「かまける」と「怠ける」の違いは?
「かまける」と「怠ける」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「かまける」にはあることに気を取られて他のことをなおざりにすることという意味がありますが、
それに対し「怠ける」には、自分がやらないといけない物事に関してやらないことという意味があります。
「かまける」はあることに気を取られて他のことをなおざりにしたり、意識が向かなくなってしまうことを表す時に使われます。
一方で「怠ける」はなすべきことをしない・働かないことを表す時に使われる言葉です。
また、「かまける」は「怠ける」の意味で誤用されることも多い表現なので、意味を理解して使うようにしましょう。
「かまける」は英語で『waste time doing』
かまけるは英語の『waste time doing』に言い換えることができます。
英語の『waste time doing』には
- ~することにかまける
という意味があります。
「かまける」の対義語・反対語はありません
かまけるの対義語は、ありません。
