「とりわけ」という言葉には、「特に・ことに」という意味があります。
ビジネスシーンでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「とりわけ」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
とりわけの意味は『特に・ことに』
とりわけの漢字表記は「取り分け」です。
語源は、同類のものの中でも特別なものとして別にすることを意味する動詞の連用形「取り分ける」から来ており、
『とりわけ』には
- 特に
- ことに
- とりわけて
などの意味があります。
「とりわけ」の正しい使い方を例文で紹介!
「とりわけ」は、他とは非常に異なっていることを表すときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

近所のパン屋さんはなんでも美味しいですが、中でもとりわけメロンパンがおすすめです。
例文②

娘は勉強の中で、とりわけ英語が好きらしいです。
例文③

今年の夏はとりわけ暑いので、気を付けていないと熱中症になりそうです。
例文④

たくさん新商品が出ていますが、とりわけ我が社の商品が目立って慰安す。
例文⑤

今日の会議では、とりわけマーケティング戦略が重要視されていました。
【とりわけを使う時の注意点】
「とりわけ」は、特に・ことにという意味で、他とは非常に異なっていることを表現したい時に使われます。
例文④・⑤のように、ビジネスシーンでは文章を引き締める効果あり、多くの中でもとくに注意を引きたいものや個性・際立ったものに対して使われる言葉です。
「とりわけ」の類義語・言い換え5選
『とりわけ』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 特に
- 殊に
- 別段
- 就中
- 一入
類義語①特にの意味
普通と違って際立っているさま。他からはっきりと区別されるさま。特別。とりわけ。格別。
引用:weblio辞書

犬種の中でも特にゴールデンレトリバーが好きです。
類義語②殊にの意味

彼女は、殊に英語の発音が綺麗なので勉強になります。
類義語③別段の意味

妻のから揚げは別段美味しいので、家族で取り合いになります。
類義語④就中の意味

チームスポーツは、就中コミュニケーション能力が大事だと思います。
類義語⑤一入の意味

資格を取るために、何年もかけて勉強したので喜びも一入です。

「とりわけ」と「特に」の違いは?
「とりわけ」と「特に」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「とりわけ」には特に・ことにという意味がありますが、
それに対し「特に」には、普通と違って際立っている・他からはっきりと区別される様子という意味があります。
どちらも普通・一般・他とは違った状態であることを指し、ほぼ同じ意味ですが、「特に」は状態だけでなく意志的行為についても使われ、他と区別して特別に扱う場合に使われます。
一方で「とりわけ」は状態について用いて、意志的行為については用いない客観的判断を述べる際んい使われ、全般にそうだが中でも特別という意味で使うことが多いです。
「とりわけ」は英語で『above all』
とりわけは英語の『above all』に言い換えることができます。
英語の『above all』には
- 全てを上回って・とりわけ
- 何にもまして・何よりも・何をおいても
という意味があります。
「とりわけ」の対義語・反対語はありません
とりわけの対義語は、ありません。
