「満を持して」という言葉には、「しっかりと準備をして万全な状態になったところで好機を伺うことや好機を捉えること」という意味があります。
日常生活やビジネスシーンでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「満を持して」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「満を持して」の意味は『しっかりと準備をして万全な状態になったところで好機を伺うことや好機を捉えること』
満を持しての読み方は「まんをじして」です。
語源は、弓道用語です。
弓道用語で「満を持す」とは、弓を大きく引き、いつでも矢を放つことができるように構えることを意味します。
そこから、十分に準備して好機を捉えるという意味の言葉として広く使われるようになりました。
『満を持して』には
- しっかりと準備をして万全な状態になったところで好機を伺うことや好機を捉えること
などの意味があります。
「満を持して」の正しい使い方を例文で紹介!
「満を持して」は、しっかりと準備をして万全な状態になったところで好機を伺うことや好機を捉えることを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

彼は満を持して登壇した。
例文②

彼女は満を持して自分の意見を発表した。
例文③

満を持して新しい企画を社内に提案した。
例文④

A社は、満を持して新作を発表した。
例文⑤

満を持してオープンした新店舗は、多くの客で賑わった。
【満を持してを使う時の注意点】
「満を持して」は、本来「十分に準備を整えて、機会を待つ」という意味の言い回しです。
「待ちに待って」「待望して」という意味で間違って使われやすいので注意。
「満を持して」の類義語・言い換え3選
『満を持して』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 準備万端
- 万全を期して
- 用意周到
類義語①準備万端の意味
諸般の準備、あるいは準備の全て、などの意味の表現。
引用:Weblio辞書

明日のBBQに向けて、準備万端だ。
類義語②万全を期しての意味
手落ちや抜かりなどが無いさま、あるいは完璧であるさまなどの意味の表現。
引用:Weblio辞書

資料を何度も確認して万全を期してプレゼンに臨んだ。
類義語③用意周到の意味
物事の用意が手抜かりなく行われているさまを指す表現。周到に用意されているさま。
引用:Weblio辞書

用意周到な計画を立てたおかげで、急なトラブルにも落ち着いて対応できた。

「満を持して」と「満を辞して」の違いは?
「満を持して」と「満を辞して」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「満を持して」にはしっかりと準備をして好機を伺うことや好機を捉えることという意味がありますが、
それに対し「満を辞して」には、「満を持して」の誤用という意味があります。
似ている言葉ですが、「満を辞して」という言葉は間違いですので「満を持して」と正しく覚えましょう。
「満を持して」は英語で『long-awaited』
満を持しては英語の『long-awaited』に言い換えることができます。
英語の『long-awaited』には
- 満を持して
という意味があります。
「満を持して」の対義語・反対語は『準備不足』
満を持しての対義語は、『準備不足』になります。
準備不足には
- 必要な準備や用意が十分に整っていないこと
などの意味があり、必要な準備や用意が十分に整っていないことを表す際に用いられます。

今回は準備不足のため、失敗してしまった。
しっかりと準備をして万全な状態になったところで好機を伺うことや好機を捉えることという意味の「満を持して」に対して、必要な準備や用意が十分に整っていないことという意味の「準備不足」は、反対の意味の言葉として使うことができます。
