「範疇」という言葉には、「ある特定の領域や範囲」という意味があります。
ビジネスシーンなどでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「範疇」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「範疇」の意味は『ある特定の領域や範囲』

範疇の読み方は「はんちゅう」です。
明確な語源や由来はありませんが、「範」と「疇」のそれぞれの意味は、
- 「範」は、手本・模範・法則
- 「疇」は、区切り
この2つが合わさってできた言葉です。
『範疇』には
- ある特定の領域や範囲
などの意味があります。
「範疇」の正しい使い方を例文で紹介!

「範疇」は、ある特定の領域や範囲を表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

彼の発言は常識の範疇を超えている。
例文②

このクレームは、私たちの担当の範疇ではない。
例文③

この作品は趣味の範疇を超えている。
例文④

彼の知識は学校の勉強の範疇を超えている。
例文⑤

彼のいたずらは、まだ笑ってすませられる範疇だ。
【範疇を使う時の注意点】
「範疇」は「範囲・カテゴリー」といった意味をもつ堅い言葉です。
学術やビジネスの文章で使われますが、日常会話では少しかしこまりすぎる場合がありますので、時と場合に応じて使うようにしましょう。
「範疇」の類義語・言い換え4選

『範疇』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 区分
- 領域
- 分野
- カテゴリー
類義語①区分の意味
くぎって分けること。区別していくつかに分けること。区分け。
引用:Weblio辞書

この問題は私の担当の範囲を超えているので、専門家に回します。
類義語②領域の意味
ある力・作用・規定などが及ぶ範囲。また、その物事・人がかかわりをもつ範囲。
引用:Weblio辞書

この仕上げ方はプロの領域だ。
類義語③分野の意味
人間の活動における、分化した一つの領域。物事のある方面・範囲。
引用:Weblio辞書

彼は医療の分野で長年活躍している。
類義語④カテゴリーの意味
物事や情報を分類するための基準である。
引用:Weblio辞書

これは日用品のカテゴリーに分類されます。

「範疇」と「範囲」の違いは?

「範疇」と「範囲」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「範疇」にはある特定の領域や範囲という意味がありますが、
それに対し「範囲」には、ある一定の限られた広がりという意味があります。
「範疇」は分類やカテゴリーに近い意味の言葉ですが、「範囲」は広さや限界という意味合いで用いられます。
似ている言葉ですが、ニュアンスが異なりますので時と場合に応じて使い分けましょう。
「範疇」は英語で『category』

範疇は英語の『category』に言い換えることができます。
英語の『category』には
- 範疇
- カテゴリー
- 部門
- 区分
- 種類
という意味があります。
「範疇」の対義語・反対語は『範囲外』

範疇の対義語は、『範囲外』になります。
範囲外には
- ある条件や基準によって定められた領域や場所から外れたところ
- 外にあるさまなど
などの意味があり、ある条件や基準によって定められた領域や場所から外れたところを表す際に用いられます。

この件は旅費の範囲外となるため、自己負担をお願いします。
ある特定の領域や範囲という意味の「範疇」に対して、ある条件や基準によって定められた領域や場所から外れたところという意味の「範囲外」は、反対の意味の言葉として使うことができます。
