「所感」という言葉には、「事に触れて心に感じた事柄」という意味があります。
ビジネスシーンでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「所感」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「所感」の意味は『事に触れて心に感じた事柄』
所感の読み方は「しょかん」です。
語源は漢字の「所」と「感」から成り立っており、
- 「所」は動作・行為を表す語に冠して「…するところ」「…するもの」の意を示す
- 「感」は外部の物に触れて心が動く
の2つが合わさってできた言葉です。
『所感』には
- 事に触れて心に感じた事柄
- 行為が結果としてもたらすもの(仏語)
などの意味があります。
「所感」の正しい使い方を例文で紹介!
「所感」は、ビジネスシーンでよく使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

日報に記入する所感をどのように書くか、いつも悩んでしまう。
例文②

研修の最後には、皆さんに今日の所感を述べてもらう予定です。
例文③

仕事始めの日は、社長の年頭所感から始まります。
例文④

離職率を下げるには、入社後のギャップを少なくするために、採用前から対策をする必要があるというのが、私の所感です。
例文⑤

所感には、単に思ったことだけではなく、事実に基づいた学びや分析、意見を書くようにしてください。
【所感を使う時の注意点】
ビジネスシーンなどのかしこまった場で用いられることが多い言葉です。
所感を求められたときは、分析や対策など、業務に結び付く具体性のあることを述べるといいでしょう。
「所感」の類義語・言い換え4選
『所感』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 所存
- 所見
- 見解
- 講評
類義語①所存の意味
心に思うところ。考え。
引用:Weblio辞書

初めての業務で慣れないことも多いですが、精いっぱい取り組む所存です。
類義語②所見の意味
- 見た事柄。見た結果の判断や意見。
- ある事についての意見、考え。
引用:Weblio辞書

新入社員には、工場の視察に行き、実際の作業の様子を見た所見を述べてもらいます。
類義語③見解の意味
物事に対する考え方や価値判断。
引用:Weblio辞書

新しいプロジェクトに関して、部長との見解の相違がある。
類義語④講評の意味
指導的な立場から、理由などを述べながら批評を加えること。また、その批評。
引用:Weblio辞書

外部のコーチに練習を見てもらい、講評をいただく。

「所感」と「感想」の違いは?
「所感」と「感想」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「所感」には事に触れて心に感じた事柄という意味がありますが、
それに対し「感想」には、ある物事に対して心に感じ思うことという意味があります。
どちらも心に感じたことという意味で使われる言葉ですが、「所感」はビジネスシーンで使われることが多く、感じたことに加え、業務に結び付け、今後にどう活かすかなどの分析や考えを述べることも求められます。
対して「感想」は日常生活で多く使われ、単純に自分が感じたことや思ったことを指します。
「所感」は英語で『impression』
所感は英語の『impression』に言い換えることができます。
英語の『impression』には
- 印象
- 感銘
という意味があります。
「所感」の対義語・反対語はありません
所感の対義語は、ありません。
