「素寒貧」という言葉には、「貧乏で何も持たないこと」という意味があります。
日常生活ではあまり使われないので、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「素寒貧」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「素寒貧」の意味は『貧乏で何も持たないこと』

素寒貧の読み方は「すかんぴん」です。
語源は、全くのという意味の「素」と、ひどく貧しいことを意味する「寒貧」が組み合わされた言葉です。
江戸時代頃から使われていた言葉だと言われています。
『素寒貧』には
- 貧乏で何も持たないこと
- まったく金がないこと
などの意味があります。
「素寒貧」の正しい使い方を例文で紹介!

「素寒貧」は、貧乏で何も持たないことを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
A子給料日前はいつも素寒貧だ。
例文②
B男パチンコに注ぎ込んでしまい、素寒貧だ。
例文③
C子持ち金は素寒貧になってしまったが、後悔はない。
例文④
B子素寒貧でも、小さな幸せを噛み締めていきたい。
例文⑤
C男素寒貧な僕を見かねた上司が飲みに連れて行ってくれた。
【素寒貧を使う時の注意点】
「素寒貧」は、自分の貧しさや欠乏を嘆く際に使う表現で、江戸時代の庶民の口語から生まれた標準語です。
一方、島根県には「すかんぴん」という方言があり、こちらは空っぽであることや空虚であることを意味します。
言葉が使われる地域や文脈に応じて、意味を正しく理解するようにしましょう。
「素寒貧」の類義語・言い換え4選

『素寒貧』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 貧乏
- 無一文
- 赤貧
- 困窮
類義語①貧乏の意味
財産や収入が少なくて生活が苦しいこと。また、そのさま。
引用:Weblio辞書
B子貧乏学生だったので、アルバイトに明け暮れていました。
類義語②無一文の意味
少しもお金を持っていないさま、または少しもお金を持っていない人を指す語。
引用:Weblio辞書
A子起業してからの半年は、本当に無一文でした。
類義語③赤貧の意味
きわめて貧しくて、何も持っていないこと。
引用:Weblio辞書
B男実家は赤貧だったが、努力して大学を卒業した。
類義語④困窮の意味
貧しいために生活に苦しむこと。
引用:Weblio辞書
B子バイトをクビになり、生活が困窮してしまった。

「素寒貧」と「無一文」の違いは?

「素寒貧」と「無一文」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「素寒貧」には貧乏で何も持たないことという意味がありますが、
それに対し「無一文」には、少しもお金を持っていないさまという意味があります。
「素寒貧」は、自分の貧しさや物のなさをやや自嘲的に表す言葉ですが、「無一文」は、文字通りお金が全くない状態を指し、事実を強調する意味で使われます。
「素寒貧」は軽いユーモアを伴う欠乏感であるのに対して、「無一文」は金銭的に極貧であることを表す言葉です。
「素寒貧」は英語で『beggarly』

素寒貧は英語の『beggarly』に言い換えることができます。
英語の『beggarly』には
- こじきのような
- 無一物の
- わずかな
- 貧弱な
という意味があります。
「素寒貧」の対義語・反対語は『裕福』

素寒貧の対義語は、『裕福』になります。
裕福には
- 財産や収入がゆたかで生活に余裕があること
- 富裕
などの意味があり、財産や収入がゆたかで生活に余裕があることを表す際に用いられます。
B男彼は裕福な家庭に生まれ、何一つ不自由なく育った。
貧乏で何も持たないことという意味の「素寒貧」に対して、財産や収入がゆたかで生活に余裕があることという意味の「裕福」は、反対の意味の言葉として使うことができます。


