「孤軍奮闘」という言葉には、「援軍もなく孤立した中でよく戦うこと」という意味があります。
ビジネスシーンやスポーツの話題などでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「孤軍奮闘」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
孤軍奮闘の意味は『援軍もなく孤立した中でよく戦うこと』
孤軍奮闘の読み方は「こぐんふんとう」です。
語源は「孤軍」と「奮闘」の2つの言葉が組み合わさった言葉です。
「孤軍」は、援軍がなく孤立した少人数の軍勢という意味で、「奮闘」は力をふるって戦うことという意味です。
そのため、この2つの意味が組み合わった「孤軍奮闘」は、周りからの助けがない中で懸命に戦うという言葉になりました。
『孤軍奮闘』には
- 援軍もなく孤立した中でよく戦うこと
- だれの援助も受けずに一人で努力すること
などの意味があります。
「孤軍奮闘」の正しい使い方を例文で紹介!
「孤軍奮闘」は、ビジネスシーンやスポーツの話題などで使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
A子彼は部署の業務改革を進めようと孤軍奮闘していたが、志半ばで異動になってしまった。
例文②
B男転職してすぐの頃は、新規顧客を獲得しようと孤軍奮闘していた。
例文③
C子ピッチャーが孤軍奮闘して好投していましたが、味方の援護がなく試合には敗れました。
例文④
B子相手チームの鉄壁のディフェンスに苦労する中、キャプテンが3ポイントシュートを連続で決めて孤軍奮闘していた。
例文⑤
C男味方からの援軍が絶望的な中、主人公が孤軍奮闘するシーンでは胸が熱くなった。
【孤軍奮闘を使う時の注意点】
本来ならチームで力を合わせて取り組むことを、ひとりで懸命に努力することに対して使う言葉なので、元々ひとりで行うことに対して、努力して取り組んでいる場面に対しては「孤軍奮闘」は使いません。
「孤軍奮闘」の類義語・言い換え3選
『孤軍奮闘』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 孤立無援
- 四面楚歌
- 一匹狼
類義語①孤立無援の意味
仲間・味方だれもおらず、助ける者もいないさま。自分だけで戦う様子。
引用:Weblio辞書
B子転校してすぐは友達がいなくて孤立無援状態だったので、学校に行くのが辛かったです。
類義語②四面楚歌の意味
敵に囲まれて孤立し、助けがないこと。周囲の者が反対者ばかりであること。
引用:Weblio辞書
A子パワハラ発言を繰り返していた部長は、部下から告発されて四面楚歌になっていた。
類義語③一匹狼の意味
組織の力に頼らないで、自分の力だけで行動する人。
引用:Weblio辞書
B男彼は部署の一匹狼だが、しっかり業績を残しているので、本人のやり方に任せている。

「孤軍奮闘」と「獅子奮迅」の違いは?
「孤軍奮闘」と「獅子奮迅」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「孤軍奮闘」には援軍もなく孤立した中でよく戦うことという意味がありますが、
それに対し「獅子奮迅」には、獅子がふるい立って暴れまわるように、激しい勢いで物事に対処するこという意味があります。
どちらも物事に対して懸命に取り組む様子を表す言葉ですが、「孤軍奮闘」はひとり、もしくは少数で努力している孤立した様子に焦点を当てているのに対し、「獅子奮迅」は勢いが激しいという様子を表す言葉になっています。
「孤軍奮闘」は英語で『fighting alone』
孤軍奮闘は英語の『fighting alone』に言い換えることができます。
英語の『fighting alone』には
- 孤軍奮闘
という意味があります。
「孤軍奮闘」の対義語・反対語は『一致団結』
孤軍奮闘の対義語は、『一致団結』になります。
一致団結には
- 多くの人が一つの目的のためにまとまること
などの意味があり、スポーツやビジネスなどの場面で用いられます。
B男営業目標の達成のために、社員みんな一致団結して頑張ろう。
「孤軍奮闘」は援軍もなく孤立した中でよく戦うことという意味で使われ、「一致団結」は多くの人が一つの目的のためにまとまることの意味で使われます。


