「無我夢中」という言葉には、「何かに心を奪われ、我を忘れること」という意味があります。
日常会話でもよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「無我夢中」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
無我夢中の意味は『何かに心を奪われ、我を忘れること』
無我夢中の読み方は「無我夢中」です。
語源は仏教用語から来ており、自分自身を超越した心という意の「無我」と熱中して心を奪われるという意の「夢中」が合わさった言葉で、
『無我夢中』には
- 何かに心を奪われ、我を忘れること
などの意味があります。
「無我夢中」の正しい使い方を例文で紹介!
「無我夢中」は、何かに心を奪われ、我を忘れることを表すときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
A子娘は犬に追いかけられ、無我夢中で逃げていました。
例文②
B男とても面白い本に出会い、無我夢中で読みました。
例文③
C子初めてミュージカルを見に行き、おもしろすぎて無我夢中で見入っていました。
例文④
B子美術部の部長は、毎日無我夢中で筆を動かしていました。
例文⑤
C男娘の晴れの舞台をしっかり撮ろうと、無我夢中でシャッターを切っていました。
【無我夢中を使う時の注意点】
「無我夢中」は、ある事にいつの間にかすっかり心を奪われて、我を忘れてしまっている状態のことを指しています。
自分自身の意志を伴わないもので、気が付いたら夢中になっているような状態の時に使われる言葉です。
「無我夢中」の類義語・言い換え3選
『無我夢中』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 一心不乱
- 一意専心
- 恍然自失
類義語①一心不乱の意味
B子彼は、一心不乱に勉強し希望の大学に見事合格することができました。
類義語②一意専心の意味
A子一意専心の気持ちで取り組み、この商談を成功させたいです。
類義語③恍然自失の意味
B男長年付き合っていた彼女に振られ、彼はすっかり茫然自失の状態に陥ってしまった。

「無我夢中」と「我武者羅」の違いは?
「無我夢中」と「我武者羅」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「無我夢中」には何かに心を奪われ、我を忘れることという意味がありますが、
それに対し「我武者羅」には、自分の意志や決意で一つの目的に向こう見ずにあたっていくことという意味があります。
「無我夢中」は理性や意識すら忘れるほど、対象に没頭していることを表すときに使われます。
一方で「我武者羅」は、将来や後先のことを考えずに強引に物事を行うこと・力任せに突き進むことを表す時に使われる言葉です。
「無我夢中」は英語で『preoccupation』
無我夢中は英語の『preoccupation』に言い換えることができます。
英語の『preoccupation』には
- 没頭
- 夢中(になっていること)・夢中になっている問題
という意味があります。
「無我夢中」の対義語・反対語は『冷静』
無我夢中の対義語は、『冷静』になります。
冷静には
- 感情に左右されず、落ち着いていること
などの意味があり、感情に左右されず、落ち着いていることを表すときに用いられます。
B男彼はいつも冷静な判断をするので心配はしていません。
「無我夢中」は何かに心を奪われ、我を忘れることを指し、「冷静」は感情に左右されず、落ち着いていることを指しています。


