「氏より育ち」という言葉には、「家柄や身分よりも、育った環境やしつけのほうが人間の形成に強い影響を与えるということ」という意味があります。
日常生活ではあまり使われない言葉ですので、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「氏より育ち」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「氏より育ち」の意味は『家柄や身分よりも、育った環境やしつけのほうが人間の形成に強い影響を与えるということ』
氏より育ちの読み方は「うじよりそだち」です。
語源は、日本の古い身分社会に由来しています。
「氏」は、血筋や家系を示す言葉で、昔は家柄が人の価値を決めると考えられていました。
それに対して「人の価値は育てられ方で決まる」という考えが生まれ、この言葉が使われるようになりました。
『氏より育ち』には
- 家柄や身分よりも、育った環境やしつけのほうが人間の形成に強い影響を与えるということ
などの意味があります。
「氏より育ち」の正しい使い方を例文で紹介!
「氏より育ち」は、家柄や身分よりも、育った環境やしつけのほうが人間の形成に強い影響を与えるということを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
A子どんな家に生まれても、氏より育ちだよ。
例文②
B男彼は氏より育ちで、良い親に愛情深く育てられた。
例文③
C子氏より育ちって言うけど、本当にそう思います。
例文④
B子氏より育ち、環境が人を作るんだな。
例文⑤
C男氏より育ち、やっぱり家庭の影響って大きい。
【氏より育ちを使う時の注意点】
「氏より育ち」は、家柄よりも育ちや環境が大切だという意味のことわざです。
使うときは、家柄や出自を否定するように受け取られないよう注意しましょう。
「氏より育ち」の類義語・言い換え2選
『氏より育ち』の類義語や言い換えの言葉は2つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 鳶が鷹を生む
- 家柄より芋幹
類義語①鳶が鷹を生むの意味
平凡な親がすぐれた子を生むことのたとえ。
引用:Weblio辞書
B子平凡な家庭から天才的な子が育つなんて、まさに鳶が鷹を生んだね。
類義語②家柄より芋幹の意味
家柄の良さよりも、食用になる芋幹のほうがましである。勢力のない名ばかりの名家をあざけて言った言葉。
引用:Weblio辞書
A子真面目で優しい彼女を見れば、家柄より芋幹だと思う。

「氏より育ち」は英語で『Nurture is above nature.』
氏より育ちは英語の『Nurture is above nature.』に言い換えることができます。
英語の『Nurture is above nature.』には
- 氏より育ち
という意味があります。
「氏より育ち」の対義語・反対語は『血筋主義』
氏より育ちの対義語は、『血筋主義』になります。
血筋主義には
- 家柄・親の地位・生まれを重んじる考え方
などの意味があり、家柄・親の地位・生まれを重んじる考え方を表す際に用いられます。
B男あの会社は、いまだに血筋主義が根強い。
家柄や身分よりも、育った環境やしつけのほうが人間の形成に強い影響を与えるという意味の「氏より育ち」に対して、家柄・親の地位・生まれを重んじる考え方の「血筋主義」は、反対の意味の言葉として使うことができます。


