「親の七光り」という言葉には、「権力を持つ親を持った子供がその恩恵を受けること」という意味があります。
日常生活ではあまり使われない言葉ですので、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「親の七光り」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「親の七光り」の意味は『権力を持つ親を持った子供がその恩恵を受けること』

親の七光りの読み方は「おやのななひかり」です。
語源は、「親の光は七光り」という諺で、これを略して「親の七光り」と使われています。
ここで使われている「七」は、多さや大きさを強調する数字で、親の影響力が広範囲に及ぶことを表しています。
『親の七光り』には
- 権力を持つ親を持った子供がその恩恵を受けること
などの意味があります。
「親の七光り」の正しい使い方を例文で紹介!

「親の七光り」は、権力を持つ親を持った子供がその恩恵を受けることを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
A子彼は親の七光りで、若くして重要な役職に就いた。
例文②
B男親の七光りで注目される一方、評価は厳しい。
例文③
C子彼女は親の七光りと言われがちだが、実力もある。
例文④
B子親の七光りに頼らず、自分の力で道を切り開きたい。
例文⑤
C男周囲から親の七光りだと見られるのが、本人には重荷になっている。
【親の七光りを使う時の注意点】
親の七光りは、本人の実力ではなく、親の地位や名声によって評価されることを意味します。
直接的な悪口ではないものの、否定的なニュアンスが強いため、他人に対して使うと失礼に受け取られる可能性があります。
使用する場面や文脈には注意しましょう。
「親の七光り」の類義語・言い換え3選

『親の七光り』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- コネ
- 世襲
- 縁故
類義語①コネの意味
B子彼はコネを使って、その会社に就職した。
類義語②世襲の意味
身分・財産・職業などを、嫡系の子孫が代々受け継いでいくこと。せいしゅう。
引用:Weblio辞書
A子世襲制には対して、賛否が分かれている。
類義語③縁故の意味
人と人との特別なかかわりあい。よしみ。つて。
引用:Weblio辞書
B男縁故による紹介で、その職場に入った。

「親の七光り」と「親の目は贔屓目」の違いは?

「親の七光り」と「親の目は贔屓目」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「親の七光り」には権力を持つ親を持った子供がその恩恵を受けることという意味がありますが、
それに対し「親の目は贔屓目」には、親が自分の子供を特別に可愛がるあまり、その才能や素質を実際よりも高く評価してしまうことという意味があります。
「親の七光り」は、親の地位や名声によって子どもが社会的に有利な評価や扱いを受けることを指しますが、「親の目は贔屓目」は、親が自分の子どもを実際以上によく見てしまう心理を表したことわざです。
どちらも「親」という言葉が使われている表現ですが、意味は異なるため混同しないように注意が必要です。
「親の七光り」は英語で『ride on one's parent's coattails』

親の七光りは英語の『ride on one's parent's coattails』に言い換えることができます。
英語の『ride on one's parent's coattails』には
- 親の七光りに頼る
という意味があります。
「親の七光り」の対義語・反対語は『実力主義』

親の七光りの対義語は、『実力主義』になります。
実力主義には
- 年齢・性別・学歴などによらず、実際の能力や仕事の成果を重視して評価を決める考え方
などの意味があり、年齢・性別・学歴などによらず、実際の能力や仕事の成果を重視して評価を決める考え方を表す際に用いられます。
B男実力主義の評価制度が導入された。
権力を持つ親を持った子供がその恩恵を受けることという意味の「親の七光り」に対して、年齢・性別・学歴などによらず、実際の能力や仕事の成果を重視して評価を決める考え方という意味の「実力主義」は、反対の意味の言葉として使うことができます。


