「おはこ」という言葉には、「得意の芸」という意味があります。
カラオケでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「おはこ」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「おはこ」の意味は『得意の芸』
おはこの読み方は「十八番」です。
語源は、江戸時代の歌舞伎役者・市川團十郎が、特に得意とする十八の演目を「歌舞伎十八番」と呼んだことです。
そこから「とっておき」「最も得意なもの」という意味で広く使われるようになりました。
『おはこ』には
- 得意の芸
- 得意とする物事
- その人の、よくやる動作や口癖
などの意味があります。
「おはこ」の正しい使い方を例文で紹介!
「おはこ」は、得意の芸を表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
A子カラオケではこの曲が私のおはこです。
例文②
B男このネタは、あの芸人のおはこだ。
例文③
C子茶碗蒸しは、彼のおはこの一品です。
例文④
B子彼のおはこはギターでの弾き語りです。
例文⑤
C男僕のおはこは、餃子です。
【おはこを使う時の注意点】
「おはこ」は自分の得意分野を指す言葉のため、使い方によっては自慢に聞こえることがあるので気をつけましょう。
また、漢字で「十八番」と書かれている場合でも、慣用的には「おはこ」と読むのが一般的です。
「おはこ」の類義語・言い換え4選
『おはこ』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 得意分野
- 専門
- お家芸
- 持ちネタ
類義語①得意分野の意味
得手であり自信のある分野。それに関することならまかせておけといえる事柄。
引用:Weblio辞書
B子彼は交渉ごとを得意分野としている。
類義語②専門の意味
もっぱら関心を向けている事柄。
引用:Weblio辞書
A子この手の話は、彼の専門分野です。
類義語③お家芸の意味
専門分野、最も得意とする分野、傑出した技量を発揮できる分野、などの意味の表現。
引用:Weblio辞書
B男ノリツッコミは、彼らのお家芸だ。
類義語④持ちネタの意味
独自のネタとして披露され、その人の個性や特徴を際立たせるものとして機能するギャグやポーズなどを指す語。その人を特徴付けるネタ。
引用:Weblio辞書
B子この一発ギャグは彼の持ちネタで、飲み会でいつも盛り上がる。

「十八番」と「お家芸」の違いは?
「十八番」と「お家芸」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「十八番」には得意の芸という意味がありますが、
それに対し「お家芸」には、最も得意とする分野という意味があります。
どちらも得意なことを意味する言葉ですが、「十八番」は個人の得意技を表すニュアンスが強く、「お家芸」は代々受け継がれてきた得意分野を表すニュアンスが強いです
「おはこ」は英語で『specialty』
おはこは英語の『specialty』に言い換えることができます。
英語の『specialty』には
- 専門
- 本職
- 得意
などという意味があります。
「おはこ」の対義語・反対語は『苦手』
おはこの対義語は、『苦手』になります。
苦手には
- 得意でないこと
- 不得手
などの意味があり、得意ではないことを表す際に用いられます。
B男僕は鉄棒が苦手です。
得意の芸という意味の「おはこ」に対して、得意ではないことという意味の「苦手」は、反対の意味の言葉として使うことができます。


