『30年続くこの会社のレガシーを今後も受け継いでいってほしい』と言われ、意味が分からなかった・・なんて経験はありませんか?
『レガシー』はビジネスシーンでよく使われるカタカナ語で、『遺産』『伝統』という意味があります。
今さら人には聞けず、曖昧なまま過ごしている人もいるのではないでしょうか。
しかし言葉の意味を知って使い方を覚えていくことで、ビジネスシーンでも役に立ち、業務も円滑に進むでしょう。
この記事では『レガシー』の意味や、シーン別での使い方や例文などを分かりやすく紹介します。
レガシーの意味は3パターン
【レガシーの意味】
「レガシー」とは、「遺産・伝統・先人が遺したもの・後世に受け継がれるもの・前時代の遺物(時代遅れのもの)」などの意味で用いられる英語由来の表現である。要するに「遺産」または「負の遺産」のことである。
引用:weblio辞書
カタカナ語のレガシーは英語の『legacy』が語源となっており、どちらにも『遺産』『時代遅れのもの』という意味があります。
しかし英語とカタカナ語のレガシーでは少しニュアンスが違うので、詳しく見ていきましょう。
レガシーの意味①『遺産・形見』
英語のレガシー(legacy)は元々は「亡くなった人から受け継いだ資産・財産」という意味で「遺産」を意味する単語である。
引用:weblio辞書
『レガシー』には
・遺産
・形見
などの意味があります。
この時計は、母が亡くなった時に受け継いだレガシーです。
レガシーの意味②『後世に残るもの・後世の人々を悩ませる過去の遺物』
日本語の中では「レガシー」は、「後世に残るもの」を指す意味合いで幅広く用いられている。「後世の人々に恩恵をもたらす有形・無形の成果物」のようなポジティブな意味合いで用いられることもあれば、「後世の人々を悩ませる過去の遺物」といったネガティブな意味合いで用いられることもある。「レガシーキャリア」のように特に肯定・否定どちらのニュアンスも含まない場合もある。
引用:weblio辞書
『レガシー』には
・後世に残るもの
・後世の人々を悩ませる過去の遺物
などの意味があります。
この建造物はとても素晴らしいので、レガシーになるだろう。
レガシーの意味③『時代遅れ』
「legacy」とは英語の名詞・形容詞である。名詞「legacy」として、「遺産」「遺物」「時代遅れのもの」「伝来のもの」といった意味を持つ。日本語で「レガシー」としても定着している。形容詞「legacy」は原則として名詞の前に使用され、「時代遅れの」「現在では使われていない」といった意味になる。
引用:weblio辞書
『レガシー』には
・時代遅れの
・現在では使われていない
などの意味があります。
このファッションセンスはとてもレガシーで、私には真似できない。
レガシーの正しい使い方(ビジネスシーンで使う場合)
ビジネスシーンで使う『レガシー』は、『過去から続く良い伝統』『時代遅れ』などがあります。
例文①過去から続く良い伝統という意味で使う時
【Before】
この伝統を守っていくことが、私たちの誇りです。
【After】
このレガシーを守っていくことが、私たちの誇りです。
例文②時代遅れという意味で使う時
【Before】
今後新しいことにチャレンジするなら、時代遅れの考えではだめだ。
【After】
今後新しいことにチャレンジするなら、レガシーの考えではだめだ。
ビジネスシーンで『レガシー』と言われた時は、『良い伝統』『時代遅れ』両方の受け取り方があります。
【注意点】
レガシーには、プラスの表現で使う場合とマイナスの表現で使う場合と両方あります。使い方、捉え方を間違わない様に気を付けましょう。
レガシーの類義語3選
『レガシー』の類義語は3つあります。
『レガシー』では伝わりにくい、TPOによって使い分けないといけない場面も出てくると思います。
類義語の意味を理解して、日本語に言い換えることができるようにしておくと便利でしょう。
①遺産
②継承
③負の遺産
類義語①遺産の意味
いいもの・悪い物など関係なく、人から受け継いできた『遺産』という意味で使われる『レガシー』の類義語になります。
類義語②継承の意味
[名](スル)前代の人の身分・仕事・財産などを受け継ぐこと。承継。「伝統芸能を―する」
引用:weblio辞書
今までの実績を讃え、後世に受け継ぐべきものという意味で使われる『レガシー』の類義語が、『継承』になります。
類義語③負の遺産の意味
負の遺産(ふのいさん)とは、引き継ぐ側にとって重荷・足枷・負債・後ろめたさの原因となるもの、あるいは、戒めとして心に永く留め置くべきもの、などのことである。
「相続における負債」や「未解決・実解消のまま後回しにされてきた問題」なども「負の遺産」と呼ばれることが多い。
引用:weblio辞書
『時代遅れ、後世に引き継ぐべきものではない』という意味で使われる『レガシー』の類義語が『負の遺産』という言葉になります。
レガシーの関連用語9選
レガシーには、様々な分野で使われる関連用語が9つあります。
①レガシーコスト
②レガシーキャリア
③レガシー品
④レガシーシステム
⑤オリンピックレガシー
⑥コロナレガシー
⑦負のレガシー
⑧ボーンレガシー
⑨レガシー91
関連用語①レガシーコストの意味
企業などで、負の遺産。過去の取り決めや事件などによって現在に生じている負担。特に、年功序列型の賃金制度や年金の支払いなどによる金銭的負担をいう。
引用:goo辞書
レガシーコストが新しいシステムの開発を遅らせた。
関連用語②レガシーキャリアの意味
「レガシーキャリア」は航空業界の用語で、ローコストキャリア(いわゆる格安航空会社)が参入する以前に航空輸送サービスを提供してきた航空会社の総称である。
引用:weblio辞書
関連用語③レガシー品の意味
「レガシー品」は、ある分野において新商品・新世代商品と対比して「従来品・旧世代商品」を指す意味で用いられる表現である。新商品が登場してもすぐさま世代交代が行われるわけではない種類の商品について用いられる表現である。
たとえば、半導体の分野では、最先端の製造プロセスにより製造された製品を「先端品」といい、すでに普及している(前世代の)技術で製造された半導体を「レガシー品」あるいは「レガシー半導体」と呼ぶ。
引用:weblio辞書
父親から受け継いだレガシー品を今も大切にしている。
関連用語④レガシーシステムの意味
「レガシーシステム」とは、主にIT分野において、旧式の技術や規格を使用しているコンピューターシステム(とりわけ企業内の基幹システム)のことである。この文脈では「レガシー」は「新世代技術に移行できていない遺物」というネガティブな意味を込めて用いられる。
引用:weblio辞書
関連用語⑤オリンピックレガシーの意味
オリンピック・パラリンピック競技大会に関する文脈で用いられる「レガシー」は、おおむね「大会の開催に伴い整備され、大会終了後も長期にわたって恩恵がもたらされる有形無形の遺産」といった意味のポジティブな表現である。
引用:weblio辞書
オリンピックレガシーで地域のインフラが改善された。
関連用語⑥コロナレガシーの意味
日本では2020年初頭以降、新型コロナウイルスの流行によって様々な社会構造の変化がもたらされる事となる。Web会議システムなどのITツールを活用したリモートワークや、在宅と出社を使い分けるテレワークといった働き方が世間に広く認知されるきっかけとなった。非対面式・三密回避を原則としたワークスタイルやライフスタイルは従来の生活様式と異なる点も多く、不便さを感じる声も少なくない。しかしその一方で働き方改革や新しいサービスの展開に繋がった事例があるのも事実であり、これらを前向きな形で感染終息後に引継ごうというのが「コロナレガシー」だ
引用:weblio辞書
関連用語⑦負のレガシーの意味
「レガシー」は「負の遺産」というネガティブな意味合いで用いられる場合もままある。負のレガシーとは、一般的には、後に残された好ましくないモノやコトのことである。
引用:weblio辞書
彼女は負のレガシーから抜け出したようだ。
関連用語⑧ボーンレガシーの意味
「ボーン・レガシー(The Bourne Legacy)」とは、エリック・ラストベーダー(Eric Van Lustbader)のスパイ小説のタイトルである。「ボーン・レガシー」というタイトルは、主人公ジェイソン・ボーンの遺産、という意味合いである。
引用:weblio辞書
関連用語⑨レガシー91の意味
「レガシー91」とは、NIKE(ナイキ)が販売する帽子(キャップ)の商品名である。
引用:weblio辞書
NIKEのレガシー91は、スポーティなルックスと快適性を兼ね備えた人気のスニーカーだ。
レガシーの対義語・反対語はモダン
レガシーの対義語は、モダンになります。
モダンには
・現代風の
・近代風の
などの意味があり、最先端な物・流行の一番新しい事などに用いられます。
レガシーは、過去の・昔からの受け継いでいく物、事柄を指します。
モダンは、新しい現代的な物、事柄を指します。