「不備」という言葉には、「必要なものが完全にはそろっていないこと」という意味があります。
準備が整っていない時によく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「不備」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「不備」の意味は『必要なものが完全にはそろっていないこと』
不備の読み方は「ふび」です。
語源は打ち消し・否定を意味する「不」と必要なものがそろうという意味の「備」から来ており、
- 「不」は打ち消し・否定
- 「備」は必要なものがそろう
の2つが合わさってできた言葉です。
『不備』には
- 必要なものが完全にはそろっていないこと
- 文意が十分でない
などの意味があります。
「不備」の正しい使い方を例文で紹介!
「不備」は、必要なものがそろっていない様子を表す時に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
国家試験の出願書類に不備がないよう何度も確認した。
例文②
書類に不備があったのですぐさま修正してほしい。
例文③
当社の製品に不備な点があり、ご迷惑をおかけし大変申し訳ございませんでした。
例文④
万が一、不備がございましたらご連絡ください。
例文⑤
頂いた情報には不備はありませんでした。
「不備」の類義語・言い換え4選
『不備』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 欠陥
- 不十分
- 見落とし
- 不手際
類義語①欠陥の意味
今回の名探偵コナンでは欠陥住宅を用いたトリックが使われていた。
類義語②不十分の意味
足りないところのあること。完全でないこと。また、そのさま。
引用:goo辞書
君の演奏技術ではコンクールに出るには不十分だ。
類義語③見落としの意味
見落とすこと。また、見落としたところ。
引用:Weblio辞書
イベント開催についてのメールを見落としていた。
類義語④不手際の意味
手ぎわが悪いこと。物事の処置のしかたや結果がよくないこと。また、そのさま。
引用:goo辞書
こちらの不手際でE社とは交渉破談となってしまった。
「不備」と「不正」の違いは?
「不備」と「不正」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「不備」には必要なものが完全にはそろっていないことという意味がありますが、
それに対し「不正」には正しくないことという意味があります。
「不備」は英語で『defect』
不備は英語の『defect』に言い換えることができます。
英語の『defect』には
- 欠陥
- 不備
という意味があります。
「不備」の対義語・反対語は『完備』
不備の対義語は、『完備』になります。
完備には
- 必要なものが完全に備わっていること
- 完全に備えること
などの意味があり、必要なものが備わっているという意味で用いられます。
「不備」は必要なものが備わっていない、「完備」は必要なものが完全に備わっていることです。
どちらにしても確認は重要ですね。