「選抜」という言葉には、「多くのものの中から選び抜くこと」という意味があります。
日常的には、高校野球についてよく言われるのを聞いたことがあるかと思いますが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「選抜」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「選抜」の意味は『多くの中から選び抜くこと』
選抜の読み方は「せんばつ」です。
語源は漢字の「選(セン)」と「抜(バツ)」から来ており、
- 「選」はよりわけて選ぶ・選ぶこと
- 「抜」は引き抜く・多くの中からそれだけを選び取る
の2つが合わさってできた言葉です。
『選抜』には
- 多くの中から基準・目的にあったもの、より良いものを選び抜く
という意味があります。
「選抜」の正しい使い方を例文で紹介!
「選抜」は、野球などのスポーツや試験のときなどによく使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
明日は暇だから、春の選抜(選抜高等学校野球大会)でも見るか。
例文②
選抜試験の結果が届いた。
例文③
好きなスイーツを選抜して、何とか10個に抑えた。
例文④
お米の品種改良のために、優良個体を選抜しなくては。
【選抜を使う時の注意点】
「候補から選ぶ」という言葉は他にもありますが、選抜はより良いものを選ぶという場合に使います。
「選抜」の類義語・言い換え5選
『選抜』の類義語や言い換えの言葉を5つご紹介します。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 選出
- 選択
- 選りすぐる
- 選定
- 取捨
類義語①選出の意味
PTA会長に選出された・・・だと?
類義語②選択の意味
読み方:せんたく
1 多くのものの中から、よいもの、目的にかなうものなどを選ぶこと。「—を誤る」「テーマを—する」「取捨—」
2 「選択科目」の略。
3 《selection》リレーショナルデータベースにおいて、表の中からある特定の条件に合う行を取り出す操作
引用:weblio辞書
選択肢を全滅させた人間は、恐らく私だけだ。
類義語③選りすぐるの意味
選りすぐりのモンスターで、いざ勝負!!
類義語④選定の意味
応募者が多くて選定が難しい。
類義語⑤取捨の意味
クローゼットがいっぱいになってきたので、そろそろ服を取捨しよう。
「選抜」と「選考」の違いは?
「選抜」と「選考」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「選抜」には多くの中からより良いものを選び抜くという意味がありますが、
それに対し「選考」にはよく調べたり考えたりして適格なものを選ぶという意味があります。
どちらもより良いものを選ぶという意味では同じになりますが、「選考」はよく考えて最適なものを選ぶという場合に用いられます。
「選抜」は成績上位のものが選ばれるイメージですが、「選考」は人物や作品などをよく吟味して選ぶというイメージです。
「選抜」は英語で『select』
選抜は英語の『select』に言い換えることができます。
selectの意味
- 〔~を〕選択[選定・選抜]する◆chooseに比べて、より広範囲のもの中から慎重に選ぶという意味を持つ、やや硬い表現。
・Will you please select your choice of payment? : 支払い方法をお選びください。 - 〔スイッチなどを~に〕切り替える
- 《コ》〔GUIの画面でオブジェクトを〕選択[セレクト]する◆文字列や図形などを選択して反転表示させること。
引用:英辞郎
英語の『select』には
- 選抜する
- 厳選した(された)
という意味があります。
「選抜」の対義語・反対語は『抽選』
選抜の対義語は、『抽選』になります。
抽選には
- くじを引くこと
- くじを引いて選ぶこと
という意味があり、能力や成績などに関わらず、全ての候補から同じ確率でものごとを選び決めるときに用いられます。
「選抜」では試験などの結果からより良いものを選びますが、「抽選」では能力などに関わらず平等な条件下で候補の中から選び出します。