『心ばかり』には『わずかに心の一部を表したもの』という意味があります。
「何となくの意味しか知らない」「使い方が合っているか分からないまま言っていた」という人もいるのではないでしょうか。
言葉の意味や使い方を正しく理解することで、自分の思いや気持ちを簡単に表現することができたり、コミュニケーションの質を高めることができます。
この記事では『心ばかり』の意味や使い方を例文などで、分かりやすく紹介していきます。
心ばかりの意味は『わずかに心の一部を表したものであること』
【心ばかりの意味】
わずかに心の一部を表したものであること。贈り物をするときなどに謙遜していう語。副詞的にも用いる。「—の品」「お礼のしるしに、—粗餐を差し上げたいと存じます」
引用:weblio辞書
「心ばかり」は漢字にすると「心許り」になります。
「許り」には副助詞としての意味で、 範囲を限定する意味での「~だけ・~のみ」、 おおよその程度・分量を表す意味での「~ほど・~くらい」という意味があります。
そこから「心許り」は「ほんの気持ちの一部」という意味合いで使われます。
『心ばかり』には
- わずかに心の一部を表したものであること
などの意味があります。
心ばかりの正しい使い方を例文で紹介!
『心ばかり』は、自分から相手に贈り物などで気持ちを伝える時に謙遜して使われる言葉です。
例文を見て、正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
沢山お世話になったので、心ばかりの品を送ろうと思います。
例文②
先日はお時間をいただきありがとうございます。心ばかりではありますが、どうぞ召し上がってください。
例文③
心ばかりですが、先日のお詫びの気持ちです。
例文④
心ばかりですが、出産祝いになります。よろしければ使ってください。
例文⑤
先日はご指導有難うございました。心ばかりの品ですが、お世話になったお礼の気持ちです。
【注意点】
心ばかりを使う時の注意点
「心ばかり」は上司やお客様など目上の人に対して、自分から贈り物を送る際に謙遜する気持ちを込めて使用する言葉になります。
相手が同僚や友達、目下の場合は、「心ばかり」は使わず「寸志」や「薄謝」「ほんの気持ちです」など言葉を変えて使用して下さい。
心ばかりの類義語・言い換え5選
『心ばかり』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 寸志
- ささやか
- つまらないものですが
- 松の葉
- 薄謝
類義語①寸志の意味
わずかながらの厚意、志、といった意味の語。特に、自分から相手へ贈る物をへりくだって言う表現。相手に贈る金品を指すことが多く、熨斗袋に名目として「寸志」と書いたり、報酬・賞与・金一封を内容をぼかして「寸志」と言ったりする場合が多い。
引用:weblio辞書
今回は寸志として渡すことになるので、用意をしておく。
類義語②ささやかの意味
1 形や規模があまり大げさでなく、控えめなさま。「—な商売をはじめる」「—に暮らす」
2 形ばかりで粗末なさま。わずかなさま。多く、謙遜して用いる。「—な送別会」「—な贈り物」
引用:weblio辞書
類義語③つまらないものですがの意味
贈り物をする際、贈るものが面白くない、大したものではない、とへりくだって言う表現。ご笑納ください、と続ける場合が多い。
引用:weblio辞書
つまらないものですが、宜しければお納めください。
類義語④松の葉の意味
類義語⑤薄謝の意味
わずかばかりの謝礼。また、人に対する謝礼をへりくだっていう語。寸志。薄志。
引用:コトバンク
アンケートに協力して、薄謝として封筒を受け取った。
心ばかりは英語で『a small present』
心ばかりは英語の『a small present』で、表現することができます。
a small presentの意味
ちょっとした[心ばかりの]贈り物[プレゼント]
・I'm sending you a small present [gift] which I hope you will like. : 心ばかりの贈り物をお送り致しましたので、ご笑納いただければ幸甚です。
引用:英辞郎
心ばかりの対義語・反対語はありません
心ばかりの対義語は、ありませんでした。
「心ばかり」は、「ほんの気持ちだけ」ということを贈り物を渡す相手に伝える言葉になるので、明確な対義語はありませんでした。