「油を売る」という言葉には、「むだ話などをして仕事を怠ける」という意味があります。
日常生活でよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「油を売る」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「油を売る」の意味は『むだ話などをして仕事を怠ける』
油を売るの読み方は「あぶらをうる」です。
江戸時代に髪の油を売る商人が、客相手に世間話をしながら仕事をしていたことが語源となっています。
『油を売る』には
- むだ話などをして仕事を怠ける
などの意味があります。
「油を売る」の正しい使い方を例文で紹介!
「油を売る」は、無駄話ばかりをして仕事をしないことを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
彼はいつも別の部署で油を売っている。
例文②
油を売らず、まっすぐ帰ってきなさいよ。
例文③
まだ帰ってこないなぁ。どこで油を売ってるんだか。
例文④
ここ最近は、油を売る暇もないくらい忙しい。
例文⑤
彼が油を売ってばかりいるので、なかなか作業が進みません。
【油を売るを使う時の注意点】
「油を売る」は、無駄話ばかりをして仕事をしないことを意味する言葉です。
ネガティブなニュアンスの言葉ですので、使用の際は時と場合に気をつけましょう。
「油を売る」の類義語・言い換え3選
『油を売る』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 道草を食う
- 手遊び
- 怠慢
類義語①道草を食うの意味
馬が道端の草を食っていて、進行が遅れる。転じて、目的地へ行く途中で他のことに時間を費やす。途中で手間取る。
引用:goo辞書
道草を食ってないで、早く帰りなさいよ。
類義語②手遊びの意味
暇つぶしなどにすること。
引用:goo辞書
彼女は勤務中に手遊びばかりしていて困ります。
類義語③怠慢の意味
当然しなければならないことをしないこと。なまけて、おろそかにすること。また、そのさま。
引用:goo辞書
デスクでスマホばかり触っているなんて、職務怠慢だ。
「油を売る」と「道草を食う」の違いは?
「油を売る」と「道草を食う」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「油を売る」にはむだ話などをして仕事を怠けるという意味がありますが、
それに対し「道草を食う」には、途中で手間取るという意味があります。
「油を売る」は、仕事中に世間話などの他のことをして怠けることを表す際に使われますが、「道草を食う」は、目的地に向かう途中などで寄り道をしたり他のことをしたりして手間取ることを意味しています。
似ている言葉ですが、ニュアンスが異なりますので時と場合に応じて使い分けましょう。
「油を売る」は英語で『idle one's time away』
油を売るは英語の『idle one's time away』に言い換えることができます。
idle one's time awayの意味
いたずらに日を暮らす、ごろごろして一日を過ごす、ぼんやり時を過ごす、惰眠をむさぼる、無為徒食する、無為に暮らす、ぶらぶら日を暮らす、のんべんだらりと過ごす、いたずらに月日を送る、油を売る
英語の『idle one's time away』には
- いたずらに日を暮す
- のんべんだらりと過ごす
- 油を売る
という意味があります。
「油を売る」の対義語・反対語は『一心不乱』
油を売るの対義語は、『一心不乱』になります。
一心不乱には
- 何か一つのことに心を集中して、他のことに心を奪われないさま
- 一つのことに熱中して、他のものに注意をそらさないさま
などの意味があり、一つのことに集中して、他のことに注意をそらさない様子を表す際に用いられます。
彼はさっきから一心不乱に素振りをしています。
むだ話などをして仕事を怠けるという意味の「油を売る」に対して、何か一つのことに心を集中して、他のことに心を奪われないさまという意味の「一心不乱」は、反対の意味の言葉として使うことができます。