「拘泥」という言葉には、「必要以上にこだわること」という意味があります。
ささいなことにこだわっている様子を表すときによく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「拘泥」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「拘泥」の意味は『必要以上にこだわること』
拘泥の読み方は「こうでい」です。
語源は漢字の「拘」と「泥」から来ており、
- 「拘る(こだわる)」は小さなことを必要以上に気にする
- 「泥む(なずむ)」は執着する、心がとらわれる
の2つが合わさってできた言葉です。
『拘泥』には
- こだわること
- 必要以上に気にすること
などの意味があります。
「拘泥」の正しい使い方を例文で紹介!
「拘泥」は、ささいなことにこだわっている様子を表すときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
上司はルールに拘泥するタイプなので、細かい点まで気を付けなければなりません。
例文②
何事も勝ち負けに拘泥していたら、友人から疎まれるようになってしまった。
例文③
私の長所は些事に拘泥しない性格です。
例文④
些事に拘泥しないことが、スピーディーに仕事を進める秘訣です。
【拘泥を使う時の注意点】
「拘泥」はネガティブなニュアンスを含む言葉なので、誉め言葉として使うことはありません。
「拘泥」の類義語・言い換え2選
『拘泥』の類義語や言い換えの言葉は2つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 執着
- 頓着
類義語①執着の意味
一つのことに心をとらわれて、そこから離れられないこと。
引用:goo辞書
彼女はお金に執着する人だと噂されています。
類義語②頓着の意味
深く気にかけてこだわること。執着すること。
引用:goo辞書
彼は仕事ができますが、他人の気持ちに頓着しないところは直すべきです。
「拘泥」と「固執」の違いは?
「拘泥」と「固執」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「拘泥」には必要以上にこだわることという意味がありますが、
それに対し「固執」には、あくまでも自分の意見を主張して譲らないことという意味があります。
どちらも人がこだわりをもっている様子を表す言葉ですが、「拘泥」はささいなことにこだわるというニュアンスであるのに対し、「固執」は自分の意見にこだわることを表しています。
「拘泥」は英語で『adherence』
拘泥は英語の『adherence』に言い換えることができます。
英語の『adherence』には
- 固守
- 執着
という意味があります。
「拘泥」の対義語・反対語は『無頓着』
拘泥の対義語は、『無頓着』になります。
無頓着には
- 少しも気にかけないこと
などの意味があり、物事にこだわらないさまを表すときに用いられます。
弟はファッションに無頓着なので、人と会う時の服装はアドバイスをしてあげます。
「拘泥」は必要以上にこだわることという意味があり、「無頓着」には少しも気にかけないことという意味があります。