「全部」という言葉には、「ある物事の全て」という意味があります。
日常的に老若男女問わずよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「全部」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「全部」の意味は『ある物事の全て』
全部の読み方は「ぜんぶ」です。
「全部」は小学3年生で習う漢字で「全」と「部」の意味は
- 「全」は欠けていない・揃っている
- 「部」は書物などの冊数
この2つが合わさってできた言葉です。
『全部』には
- ある物事の全て
- 全体
- 揃っている書物・全冊
などの意味があります。
「全部」の正しい使い方を例文で紹介!
「全部」は、ある物事の全て・複数あることを1つにまとめた時に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
残りはカヌレかタルトケーキかモンブラン。どれが好みなのか分からないから全部買おう。
例文②
全部やれることはやった!あとは結果を待つのみ。
例文③
全部の意見を取り入れることは難しいですが、皆さんの意見を尊重して回答致します。
例文④
お気に入りのコミックは全部初版を買っている。
例文⑤
あの時は分からなかったけど、今思うと全部意味のあることだった。
【全部を使う時の注意点】
全部は複数あることを一つにまとめた時に使う言葉なので、物事のあらゆること・全ての範囲を伝える時は「全般」を使うのが適切でしょう。
「全部」の類義語・言い換え5選
『全部』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 全て
- 全般
- 全体
- 一切
- 皆
類義語①全ての意味
全てはお客様のため。
類義語②全般の意味
物事の全体。総体。
引用:Weblio辞書
最新のトレンドを押さえるために女性誌全般チェックしている。
類義語③全体の意味
全体像が見えると仕事が早くなる。
類義語④一切の意味
クリスマス会の一切の費用は課長が持ってくれます。
類義語⑤皆の意味
- そこにいる人すべて。全員。また、あるもの全部。多くの人々に呼びかける語としても用いられる。みんな。
- (副詞的に用いて)残らず。ことごとく。すべて。みんな。
引用:Weblio辞書
上半期の売り上げ目標を皆にメールした。
「全部」と「全て」の違いは?
「全部」と「全て」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「全部」には"ある物事の全て・揃っている書物・全冊"という意味がありますが、それに対し「全て」には"ある物事の全部"という意味があります。
どちらも「ある物事の全て・全部」つまり"一切や皆"としての意味では全く同じですが、全部には"揃っている書物・全冊"の意味があります。しかし全てには書物を指す意味はありません。
「全部」は英語で『all』
全部は英語の『all』に言い換えることができます。
英語の『all』には
- 全体の・全部の
- あらん限りの・最大の・最高の
という意味があります。
「全部」の対義語・反対語は『一部』
全部の対義語は、『一部』になります。
一部には
- 一部分
- 書物などのひとまとまり・一冊
- 夜間部を指す二部に対して昼間部のこと
などの意味があり、全体の中から限られたことを指す時に用いられます。
全部は"ある物事の全て・全体"に対して、一部は"全体の中の一部分"として限られた範囲を言う時に使います。
全部には限られた範囲の意味はないので、2つの言葉は対義語の関係と言えるでしょう。