『尚更』には『ますます・いちだんと』という意味があります。
「何となくの意味しか知らない」「使い方が合っているか分からないまま言っていた」という人もいるのではないでしょうか。
言葉の意味や使い方を正しく理解することで、自分の思いや気持ちを簡単に表現することができたり、コミュニケーションの質を高めることができます。
この記事では『尚更』の意味や使い方を例文などで、分かりやすく紹介していきます。
尚更の意味はますます・いちだんと
「尚更」の「尚」には、「さらにいっそう・ますます」という意味があり、「更」には、「さらに・そのうえ」という意味があります。
2つの漢字を合わせて、「前よりいっそう進む」という意味合いになります。
『尚更』には
- ますます
- いちだんと
などの意味があります。
尚更の正しい使い方を例文で紹介!
『尚更』は、前の事柄よりも後の方がより一層進んでるときに使われる言葉です。
例文を見て、正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
早起きは苦手なのに明日から寒くなるみたいで、尚更起きるのが辛くなる。
例文②
このままでは結果を出すのは難しいだろう。であれば、尚更慎重に進めていかなければいけない。
例文③
家電の操作も難しいという人に、スマートホンなど尚更無理です。
例文④
社交性があって、尚更私は彼が好きになりました。
例文⑤
涼しくするために窓を開けたら、余計暑くなって尚更エアコンをつけたくなった。
【注意点】
「なおさら」には、「尚更」「猶更」の2つの漢字がありどちらも同じ読み・同じ意味で使われます。
今では、「尚更」の方が使われる事が多いですが、「猶更」という漢字も一緒に覚えておくといいでしょう。
尚更の類義語・言い換え5選
『尚更』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
- まして
- 尚のこと
- 以前にも増して
- より一層
- いやがうえに
類義語①ましての意味
前にもまして、複雑な形をしている。
類義語②尚のことの意味
さらに。いっそう。「尚」(なお)に同じく、ある条件や仮定のもとに、ますます効果や影響があることを示す表現。
引用:weblio辞書
類義語③以前にも増しての意味
今よりも前の時間と比べて、いっそう程度が甚だしくなっているさまなどを意味する表現。技量や勢いなどが増し、成長している、盛んになっている、といった意味でも用いるが、酷くなっている意味にも用いる。
引用:weblio辞書
彼女の仕事の完成度は、以前にも増して格段に良くなっている。
類義語④より一層の意味
「もっと」、「さらに」と言った意味の言い回し。「より」と「一層」を重ねることで強調した表現。
引用:weblio辞書
類義語⑤いやがうえにの意味
いやが上にも(弥が上にも)は「さらに」「いっそう」「ますます」という意味で使われる言い回し。ただでさえ(それでなくとも)顕著だった傾向が、より一層はなはだしくなった、という状況を表現する意味合いを示す。
引用:weblio辞書
サッカーの決勝戦なので、観客はいやがうえにも盛り上がっています。
尚更は英語でall the more
尚更は英語の「all the more」で、表現することができます。
all the moreの意味
(…のために)それだけいっそう,なおさら;かえって≪for,because≫
I love her all the more for her shyness.(彼女は内気だからなおさら好きだ)
引用:goo辞書
尚更の対義語・反対語はありません
尚更の対義語は、ありませんでした。
「物事がより一層進むさま」を意味する「尚更」には、明確な対義語はありませんでした。
反対の意味で使う時は、言葉を変えて伝えるようにしてください。