「及び」という言葉には、「と・そして」という意味があります。
複数の事物・事柄を並列して挙げたり、別の事物・事柄を付け加えて言ったりするのに用いるときによく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「及び」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
及びの意味は『と・そうして』
及びの読み方は「および」です。
語源は漢文訓読で接続詞に使う「及」の字を「および」と読んだところからです。
『及び』には
- と・ならびに・また・そうして・そして
- 及ぶこと・届くこと
などの意味があります。
「及び」の正しい使い方を例文で紹介!
「及び」は、複数の事物・事柄を並列して挙げたり、別の事物・事柄を付け加えて言ったりするのに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
社長及び副社長からご祝辞を賜りたいと思ます。
例文②
部長、課長、及び係長で打ち合わせをします。
例文③
この期に及んでまだこだわっているのですか?
【及びを使う時の注意点】
多くの語を並列するときは、最後にくる語との間にだけ置くことが多いです。
「及び」の類義語・言い換え5選
『及び』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 並びに
- そうして
- と
- その上
- また
類義語①並びにの意味
前後二つの事柄をつなぐのに用いる語。
引用:goo辞書
東北並びに関東は曇りの模様です。
類義語②そうしての意味
前述の事柄を受けそれに継続してあるいはその結果生じる事柄を導く言葉、そして。
引用:goo辞書
地球は丸い、そうして美しい。
類義語③との意味
いくつかの事柄を列挙する意を表す言葉。
引用:goo辞書
花と葉っぱ、両方ともきれいな植物。
類義語④その上の意味
前の事柄を受けて、それにさらにある事が付け加わることを表すときに用いる言葉。
引用:goo辞書
ご飯を食べてその上お菓子も食べるなんて食べすぎです。
類義語⑤またの意味
事柄を並列・列挙するときに用いる。
引用:goo辞書
鮪また鯛もおいしいお店はなかなかない。
「及び」と「並びに」の違いは?
「及び」と「並びに」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「及び」にはある事柄を並列的につなぐ言葉として使われますが、
「並びに」にも、ある事柄を並列的につなぐ言葉として使われます。
ただし、法律用語としての及びと並びには及びのほうが小さなカテゴリの並列であり、
及びでつながれたカテゴリの並列をするのが並びにとなります。
「及び」は英語で『and』
及びは英語の『and』に言い換えることができます。
英語の『and』には
- ~と…、~や…、~も…も、~および…、かつ、ならびに
- そして、それから
- すると、そうすると、また
という意味があります。
「及び」の対義語・反対語は『又は』
及びの対義語は、『又は』になります。
又はには
- 似通った二つ以上の事柄のうち、どれか一つを選ぶときに用いる語
- あるいは
- もしくは
などの意味があり、もしくはは改まった場合に用いられます。
山または海に観光に行きたい。
及びは複数の事柄を両方という意味を持ち、又はは複数の事柄のうち一つという意味になります。