「お膳立て」という言葉には、「物事がうまくいくよう陰で準備・用意すること」という意味があります。
日常会話やビジネスシーンでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「お膳立て」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
お膳立ての意味は『物事がうまくいくよう陰で準備・用意すること』
お膳立ての読み方は「おぜんだて」です。
語源は、食事や食卓を指す「膳」と取り立ててそのことを行う様子を指す「立て」が合わさってできた言葉です。
たくさんの人に料理を準備する時お膳に乗せて運ぶと効率がいいことから、「お膳立て」が「準備しておくこと」を意味するようになりました。
『お膳立て』には
- 物事がうまくいくよう陰で準備・用意すること
などの意味があります。
「お膳立て」の正しい使い方を例文で紹介!
「お膳立て」は、人が見えないところで先回りして準備を行うことを表すときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

友人がお膳立てしてくれたおかげで、憧れの先輩と話すことができました。
例文②

今回のプロジェクトが成功したのは、お膳立てしてくれた先輩のおかげです。
例文③

私は部長として部下達が成功する為のお膳立てをし過ぎたように感じることがあります。
例文④

兄がお膳立てしてくれたので、父を和解することができました。
例文⑤

あの新人は上司がお膳立てしてくれないと動かない。
【お膳立てを使う時の注意点】
「お膳立て」は単なる準備に対して使われる言葉ではなく、人が見えないところで先回りして準備を行う際にその行動に対して使われる言葉です。
例文⑤のようにビジネスシーンでは、他人に依存する姿勢や自分で努力しないことを指すときに悪い意味で使われることもあります。
また、他人に求めたり自分の行動に対して使用したり、葬式など望ましくないことに使用することは適切ではないので注意が必要です。
「お膳立て」の類義語・言い換え5選
『お膳立て』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 準備
- 支度
- 下準備
- 根回し
- 手筈
類義語①準備の意味
物事をする前に、あらかじめ必要なものをそろえたり態勢を整えたりして用意をすること。
引用:コトバンク

これから明日の授業の準備をしなければならない。
類義語②支度の意味

子育て中は、毎朝家を出る支度でバタバタしています。
類義語③下準備の意味

料理は下準備さえしっかりできれば簡単だと思う。
類義語④根回しの意味
- 樹木などの移植の1、2年前に、広がった根を根もとを中心に残して切り、細根の発生を促すこと。
- 交渉や会議などで、事をうまく運ぶために、あらかじめ手を打っておくこと。下工作。
引用:weblio辞書

周りへの根回しをしていたので、彼へのサプライズは成功しました。
類義語⑤手筈の意味

バイトの子が2人休んでしまったので、手筈が狂ってしまいました。

「お膳立て」は英語で『arrange』
お膳立ては英語の『arrange』に言い換えることができます。
英語の『arrange』には
- 整える・整頓(せいとん)する・配列する・配置する・順序立てる
- 整理する・前もって整える・用意しておく・手配する・準備する
という意味があります。
「お膳立て」の対義語・反対語は『邪魔』
お膳立ての対義語は、『邪魔』になります。
邪魔には
- 妨げること
- 妨げとなるもの
などの意味があり、物事がスムーズに進まないようにすることを表すときに用いられます。

小さい頃、よく弟に試験勉強の邪魔をされた記憶があります。
「お膳立て」は物事がうまくいくよう陰で準備・用意することを指し、「邪魔」は物事がスムーズに進まないように妨げることを指しています。
