「あんぽんたん」という言葉には、「間が抜けていて愚かなこと」という意味があります。
主に関西方面の日常会話でよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「あんぽんたん」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
あんぽんたんの意味は『間が抜けていて愚かなこと』
語源は富山の薬売りが広めた「反魂丹(はんこんたん)」という腹痛などに用いる丸薬です。
この薬があまり効果がなかったことから、役に立たないものという意味の「あんぽんたん」に変化していきました。
また、「あほ」と「だらすけ」が組み合わさった「あほんだら」が変化したものという説もあります。
『あんぽんたん』には
- 間が抜けていて愚かなこと
などの意味があります。
「あんぽんたん」の正しい使い方を例文で紹介!
「あんぽんたん」は、主に関西方面の日常会話で使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
A子また遅刻するなんて、ほんまにあんぽんたんやな。
例文②
B男あいつはあんぽんたんだけど、優しいやつだ。
例文③
C子何度も同じミスしてしまうなんて、あんぽんたんすぎるわ。
例文④
B子子どもの頃は、母親からよく「このあんぽんたん!」と叱られました。
例文⑤
C男関西で育ったから、子どもについ「あんぽんたん!」と言ってしまう。
【あんぽんたんを使う時の注意点】
関西方面で生まれ、日常会話でよく使われる方言で、「あほ」や「ばか」よりも軽い気持ちを表す言葉です。
「あんぽんたん」の類義語・言い換え5選
『あんぽんたん』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- おたんこなす
- ぼんくら
- のろま
- とんちんかん
- すっとこどっこい
類義語①おたんこなすの意味
のろまな者やぼんやりしている者をののしっていう語。まぬけ。のろま。おたんちん。
引用:コトバンク
B子先輩が新人に「おたんこなす」と悪口を言っているのを聞いてしまった。
類義語②ぼんくらの意味
ぼんやりしていて物事の見通しがきかないこと。また、そのような人や、そのさま。
引用:コトバンク
A子ぼんくらな店員のせいで、1時間以上待たされた。
類義語③のろまの意味
動作や頭の働きがにぶいこと。また、そのさま。
引用:コトバンク
B男子どもの頃は足が遅くて、よく「のろま」とからかわれていた。
類義語④とんちんかんの意味
- 物事のつじつまが合わないこと。見当違いであること。また、そのさま。
- 間のぬけた言動をすること。また、そのさまや、その人。
引用:コトバンク
B子あのアイドルはテレビでのとんちんかんな受け答えで、人気が出ている。
類義語⑤すっとこどっこいの意味
- 馬鹿囃子
の囃子詞。 - 相手をののしるときの語。馬鹿野郎。
引用:コトバンク
C男祖父は怒るといつも「このすっとこどっこい!」と言うのが口癖だった。

「あんぽんたん」は英語で『dunce』
あんぽんたんは英語の『dunce』に言い換えることができます。
英語の『dunce』には
- のろま
- 劣等生
という意味があります。
「あんぽんたん」の対義語・反対語は『賢い』
あんぽんたんの対義語は、『賢い』になります。
賢いには
- 頭の働きが鋭く、知能にすぐれている
- 利口だ
- 抜け目がない
などの意味があり、頭が良いことや、要領がいいことを表すときに用いられます。
B男姉の子どもはとても賢く、大人の話をよく理解できている。
「あんぽんたん」は間が抜けていて愚かなことという意味で使われ、「賢い」は頭の働きが鋭く、知能にすぐれているという意味で使われます。


