「慰留」という言葉には、「退こうとする人をなだめて思いとどまらせること」という意味があります。
ビジネスシーンでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「慰留」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「慰留」の意味は『退こうとする人をなだめて思いとどまらせること』
慰留の読み方は「いりゅう」です。
「慰」は中学生、「留」は小学5年生で習う漢字で、
- 「慰」はなぐさめる
- 「留」は立ち去らずにその場にとどめる
の2つが合わさってできた言葉です。
『慰留』には
- 退こうとする人をなだめて、思いとどまらせること
などの意味があります。
「慰留」の正しい使い方を例文で紹介!
「慰留」は、慰めなだめて辞職などを思いとどまらせることを表すときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

クラブは監督を慰留したが、今期の成績の責任を取って退任しました。
例文②

部長の突然の辞任表明に対し慰留を求める声も多かったが、部長の意志は固かったようです。
例文③

退職する旨を上司に伝えましたが、慰留交渉され結局退職していません。
例文④

会社を辞められるのは避けたいので、慰留工作をしようと思います。
例文⑤

これから退職願いを出そうと思っていますが、慰留されたときの断り方を考えておこう。
【慰留を使う時の注意点】
「慰留」は退こうとする人をなだめて思いとどまらせることを意味し、慰めなだめて辞職などを思いとどまらせることを表すときに使われます。
例文のように、ビジネスシーンで辞職や退職の際に使われることが多い言葉です。
また、「いりゅう」と読み「遺留」という違う意味の言葉と間違うこともあるので注意が必要です。
「慰留」の類義語・言い換え3選
『慰留』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 引き留める
- 諫止
- 説得
類義語①引き留めるの意味

友人に「帰らないで」と引き留めたが、振り払われてしまった。
類義語②諫止の意味

彼は、彼女の過ちを諫止しようと何度も説得を試みました。
類義語③説得の意味
よく話して、相手に納得させること。
引用:weblio辞書

できれば辞めて欲しくないので、説得に走りました。

「慰留」と「残留」の違いは?
「慰留」と「残留」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「慰留」には退こうとする人をなだめて思いとどまらせることという意味がありますが、
それに対し「残留」には、残りとどまること・なくならずに残っていることという意味があります。
どちらも「留」が使われており似ている言葉ですが、「慰留」は辞職など思い留まらせることを意味しています。
一方で「残留」は留まることを意味し、自分の意思で留まることを表す言葉です。
「慰留」は英語で『dissuasion』
慰留は英語の『dissuasion』に言い換えることができます。
英語の『dissuasion』には
- 説得・忠告して思いとどまらせること
という意味があります。
「慰留」の対義語・反対語はありません
慰留の対義語は、ありません。
