「想定」という言葉には、「ある条件や状況を仮に設定すること」という意味があります。
物事を仮に考えてみる際によく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「想定」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「想定」の意味は『ある条件や状況を仮に設定すること』
想定の読み方は「そうてい」です。
語源は具体的な由来については明確な記録や起源はありませんが、一般的には漢字の組み合わせから成り立った言葉から来ており、
- 「想」は想う、心に浮かぶ
- 「定」は決まる、確定する、定まる。
の2つが合わさってできた言葉です。
『想定』には
- 予想や推測をすること
- 仮定や前提として設定すること
- 想像や思い描きをすること
などの意味があります。
「想定」の正しい使い方を例文で紹介!
「想定」は、ある条件や状況を仮に設定する際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
会議の予定を想定して、資料を準備しました。
例文②
予算を想定して、プロジェクトの進行計画を作成しました。
例文③
この商品の販売数は、想定以上に好評でした。
例文④
想定外の事態に備えて、予備の用意をしておきましょう。
例文⑤
想定されたスケジュールに基づいて、作業を進めてください。
【想定を使う時の注意点】
想定は、事実やデータに基づいて行われるべきです。
根拠のない仮定や主観的な意見に基づく想定は、信頼性に欠ける可能性があります。
情報を収集し、客観的な根拠を持って想定を行うことが重要です。
「想定」の類義語・言い換え5選
『想定』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 仮定
- 設定
- 仮説
- 前提
- 仮設
類義語①仮定の意味
未定のこと、不確かなことを仮にこうと定めること。また、仮に定めた事柄。
引用:goo辞書
雨天決行を仮定して準備の案内記事を書こう。
類義語②設定の意味
初期設定を終わらせた。
類義語③仮説の意味
ある現象を合理的に説明するため、仮に立てる説。
引用:weblio辞書
博士の仮説が実証された。
類義語④前提の意味
ある物事が成り立つための、前置きとなる条件。
引用:weblio辞書
病院では手術する前提でどんどん話を進めた。
類義語⑤仮設の意味
現実とは別に、頭の中で考えること。また、その内容。
引用:weblio辞書
AIで数学の仮設の問いに答える。
「想定」と「推定」の違いは?
「想定」と「推定」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「想定」にはある事柄や状況について、基準や仮定をもとに仮説や予測を立てることという意味がありますが、
それに対し「推定」には、手がかりや情報をもとに現在の状況や事実に対して推測を行うという意味があります。
「想定」は将来の状況を予測するための基準や仮定を立てることであり、「推定」は現在の状況や事実に対して手がかりや情報から推測を行うことです。
「想定」は英語で『assumption』
想定は英語の『assumption』に言い換えることができます。
英語の『assumption』には
- 想定する
- という想定のもとに
という意味があります。
「想定」の対義語・反対語は『予想外』
想定の対義語は、『予想外』になります。
予想外には
- 予想と違った成り行きとなること
- 思いのほか
- 意外
などの意味があり、仮定されなかった・想定外のときに用いられます。
「想定」はあらかじめ予測や考慮された状況や結果を指し、「予想外」は予測や予想の範囲外の出来事や結果を指します。