「軋轢」という言葉には、「仲が悪くなること」という意味があります。
ビジネスシーンや新聞などでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「軋轢」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「軋轢」の意味は『仲が悪くなること』
軋轢の読み方は「あつれき」です。
語源は車輪がきしむように不仲になっていくことを表すという意味から来ており、
- 「軋」はきしむという意味
- 「轢」もきしむと言う意味
の2つが合わさってできた言葉です。
『軋轢』には
- 仲が悪くなること
の意味があります。
「軋轢」の正しい使い方を例文で紹介!
「軋轢」は、仲が悪くなることを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
お正月の一件から、義実家との間に軋轢がある。
例文②
僕と姉の間に軋轢が生じて、もう3年だ。
例文③
あんなにラブラブだったのに、ちょっとしたことで彼と軋轢が生じて別れた。
例文④
母との間に軋轢が生じていたが、話し合うことで解決した。
例文⑤
A社との軋轢を避けたいので、会議中の言動には注意しよう。
【軋轢を使う時の注意点】
人間関係だけではなく、組織や国家間などの関係が悪くなった場面でも使われる言葉です。
「軋轢」の類義語・言い換え4選
『軋轢』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 不仲
- 対立
- 確執
- 不和
類義語①不仲の意味
[名・形動]仲がよくないこと。また、そのさま。「―な兄弟」
引用:goo辞書
同期の八乙女さんとは不仲です。
類義語②対立の意味
[名](スル)二つのものが反対の立場に立つこと。また、二つのものが互いに譲らないで張り合うこと。「兄と―する」「意見が―する」「―候補」
引用:goo辞書
家族旅行の行き先が、熱海か箱根かで対立している。
類義語③確執の意味
名](スル)互いに自分の意見を強く主張して譲らないこと。また、そのために生じる不和。かくしゅう。「兄弟の間の―」
引用:goo辞書
昔、大喧嘩をした際に兄と僕との間に確執が生まれた。
類義語④不和の意味
仲が悪いこと。仲たがい。「二国間に―が生じる」「―になる」
引用:goo辞書
部長と副部長が不和なので、部内の雰囲気が最悪だ。
「軋轢」と「確執」の違いは?
「軋轢」と「確執」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「軋轢」には仲が悪くなることという意味がありますが、
それに対し「確執」には、互いに自分の意見を強く主張して譲らないために生じる不和という意味があります。
「軋轢」は、どんな原因でも仲が悪くなることを表しますが、「確執」とは、意見をお互いに譲らないことで起こる不仲のことを表します。
同じような意味合いですが、少しニュアンスが変わってくるので、整理して覚えておきましょう。
「軋轢」は英語で『divisiveness』
軋轢は英語の『divisiveness』に言い換えることができます。
英語の『divisiveness』には
- 区分
- あつれき
などという意味があります。
「軋轢」の対義語・反対語は『円満』
軋轢の対義語は、『円満』になります。
円満の意味
1 物事のようすや人柄などが、調和がとれていて穏やかなこと。また、そのさま。
2 まるく満ちていること。特に、顔などが豊かで福々しいこと。また、そのさま。
3 完全に満ち足りていること。すべて備わっていること。また、そのさま。
4 功徳などが十分に満ち足りること。願いなどが十分に満たされること。
引用:goo辞書
円満には
- 物事のようすや人柄などが、調和がとれていて穏やかなこと
- まるく満ちていること
- 完全に満ち足りていること
などの意味があり、満ち足りて、うまくいっていることを表す際に用いられます。
彼女とは、円満な関係が続くといいなと思っている。
「軋轢」は不仲であることを表す言葉であるのに対して、「夫婦円満」「円満退社」などの用語にも用いられるように「円満」はうまく行っている、仲が良いことを表す言葉として使われます。