「刻苦勉励」という言葉には、「大変な苦労をして、勉学などにつとめはげむこと」という意味があります。
勉強や仕事に苦労しながら励むことを表すときによく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「刻苦勉励」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
刻苦勉励の意味は『大変な苦労をして、勉学などにつとめはげむこと』
刻苦勉励の読み方は「こっくべんれい」です。
自分の身を切り刻むかのような苦労をするという意味の「刻苦」と、勉学や仕事に励むという意味の「勉励」が組み合わさってできた四字熟語です。
『刻苦勉励』には
- 大変な苦労をして、勉学などにつとめはげむこと
などの意味があります。
「刻苦勉励」の正しい使い方を例文で紹介!
「刻苦勉励」は、勉強や仕事に苦労しながら励むことを表すとき使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

新薬の開発のため、研究員は刻苦勉励の日々を重ねた。
例文②

刻苦勉励の末、彼は見事に優勝をつかみ取った。
例文③

語学が堪能な先輩が毎日勉強を欠かさないと聞いて、語学力は刻苦勉励の賜物なんだなと思いました。
例文④

前途多難の新プロジェクトですが、刻苦勉励で取り組み、必ず成功させます。
例文⑤

輝かしい功績の裏には、誰しも刻苦勉励の毎日があるものだ。
【刻苦勉励を使う時の注意点】
身を刻むほどの苦労を伴うことを表す言葉なので、楽に達成できたり、誰にでもできるようなことに対しては使いません。
「刻苦勉励」の類義語・言い換え4選
『刻苦勉励』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 粉骨砕身(ふんこつさいしん)
- 臥薪嘗胆(がしんしょうたん)
- 艱難辛苦(かんなんしんく)
- 彫心鏤骨(ちょうしんるこつ)
類義語①粉骨砕身(ふんこつさいしん)の意味
力の限り懸命に働くこと。
引用:Weblio辞書

海外事業を成功させるため、粉骨砕身で取り組みます。
類義語②臥薪嘗胆(がしんしょうたん)の意味
いつか必ず果たすと誓った目的のために、長い間、辛苦に耐えながら努力すること
引用:Weblio辞書

全国大会で優勝するために、臥薪嘗胆の思いで練習をしてきた。
類義語③艱難辛苦(かんなんしんく)の意味
非常な困難に遭ってしまい苦しみ悩む
引用:Weblio辞書

彼女は幼い頃から艱難辛苦を乗り越え、ついに自分の夢を叶えた。
類義語④彫心鏤骨(ちょうしんるこつ)の意味
心に彫りきざみ骨にちりばめること。非常に苦心して詩文などを練り上げること。ちょうしんろうこつ。
引用:Weblio辞書

彼の彫心鏤骨の作品は高く評価され、最優秀賞を受賞しました。

「刻苦勉励」と「精励恪勤」の違いは?
「刻苦勉励」と「精励恪勤」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「刻苦勉励」には大変な苦労をして、勉学などにつとめはげむことという意味がありますが、
それに対し「精励恪勤」には、仕事などにまじめに励むことという意味があります。
どちらも勉学や仕事に励む様子を表す言葉ですが、「刻苦勉励」は身を刻むような苦労を伴うという意味合いがあり、「精励恪勤」は仕事に対して使うことが多いという特徴があります。
「刻苦勉励」は英語で『being arduous』
刻苦勉励は英語の『being arduous』に言い換えることができます。
英語の『being arduous』には
- 刻苦精励
- 刻苦勉励
という意味があります。
「刻苦勉励」の対義語・反対語は『順風満帆』
刻苦勉励の対義語は、『順風満帆』になります。
順風満帆の意味
順風満帆とは、帆船が順風(追い風)を満帆に受けてぐんぐんと進むように、物事が支障なく、予定通りに、順調に進むこと。滞りなく思い通り事が運ぶさまを、追い風をめいっぱい受けて進む帆船にたとえた表現である。
引用:Weblio辞書
順風満帆には
- 物事が支障なく、予定通りに、順調に進むこと
- 滞りなく思い通り事が運ぶさま
などの意味があり、物事が思い通りに順調に進んでいくことを表すときに用いられます。

新プロジェクトは滞りなく進み、目標の数字を達成できそうなので、順風満帆です。
「刻苦勉励」は大変な苦労をして、勉学などにつとめはげむことという意味があり、「順風満帆」は、物事が支障なく、順調に進むことという意味があります。
