「ぼちぼち」という言葉には、「ゆっくり物事にとりかかるさま」などという意味があります。
日常生活でよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「ぼちぼち」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「ぼちぼち」の意味は『ゆっくり物事にとりかかるさま』など

【ぼちぼちの意味】
1 ゆっくり物事にとりかかるさま。また、ある事態に近づくさま。そろそろ。
2 水滴などが続けて落ちる音や、そのさまを表す語。
3 小さなものが散らばってあるさま。
4 小声で話すさま。特に、男女が仲むつまじく話すさま。
引用:goo辞書
ぼちぼちの漢字表記はありません。
語源は諸説ありますが、「ぼつぼつ」という言葉から派生したと言われています。
「ぼつぼつ」は小さなものが少しずつ出たり、散発的に起こる様子を表します。
この「ぼつぼつ」が音変化して「ぼちぼち」になり、「少しずつ」「ゆっくりと」という意味で使われるようになりました。
『ぼちぼち』には
- ゆっくり物事にとりかかるさま
- ある事態に近づくさま
- そろそろ
- 水滴などが続けて落ちる音や、そのさまを表す語
- 小さなものが散らばってあるさま
- 小声で話すさま
- 特に、男女が仲むつまじく話すさま
などの意味があります。
「ぼちぼち」の正しい使い方を例文で紹介!

「ぼちぼち」は、ゆっくり物事にとりかかるさまを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

終電も無くなるし、ぼちぼち解散しようか。
例文②

時間になるので、ぼちぼち片付けを始めましょう。
例文③

結婚式の準備は、ぼちぼち進んでいるよ。
例文④

この作品もぼちぼち完成しそうです。
例文⑤

忙しいけど、ぼちぼち頑張ろうな。
【ぼちぼちを使う時の注意点】
「ぼちぼち」には、「水滴などが続けて落ちる音」や「小さなものが散らばってあるさま」という意味もありますが、日常的によく使われるのは「少しずつ、ゆっくりと」という意味です。
また、「ぼちぼち」は関西地方で方言として使われている言葉ですが、近年では関西以外でも広く日常的に使われるようになってきています。
「ぼちぼち」の類義語・言い換え4選

『ぼちぼち』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 徐々に
- 次第に
- だんだん
- そろそろ
類義語①徐々にの意味
少しずつ進行したり変化したりするさま。
引用:goo辞書

徐々に新年度へ向けての準備をしていく。
類義語②次第にの意味
事の程度や状態が少しずつ変化・進行するさま。だんだんと。徐々に。
引用:goo辞書

次第に雨は弱まるでしょう。
類義語③だんだんの意味
順を追ってゆっくりと変化してゆくさま。しだいしだいに。
引用:goo辞書

このゲームは最初は簡単だったが、だんだんクリアするのが難しくなってきた。
類義語④そろそろの意味
ある時期・状態になりつつあるさま。ぼつぼつ。
引用:goo辞書

そろそろ帰ろうか。
しっぽりの意味

「ぼちぼち」と「ぼつぼつ」の違いは?

「ぼちぼち」と「ぼつぼつ」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「ぼちぼち」にはゆっくり物事にとりかかるさまという意味がありますが、
それに対し「ぼつぼつ」には、物事が徐々に進行するさまという意味があります。
「ぼちぼち」は主に関西地域で使われる言葉ですが、「ぼつぼつ」は標準語です。
どちらも同じ意味を表す言葉で、方言か標準語かという違いがあります。
時と場合に応じて使い分けましょう。
「ぼちぼち」は英語で『bit by bit』

ぼちぼちは英語の『bit by bit』に言い換えることができます。
英語の『bit by bit』には
- 少しずつ
- 徐々に
という意味があります。
「ぼちぼち」の対義語・反対語は『せかせか』

ぼちぼちの対義語は、『せかせか』になります。
せかせかには
- 動作や言葉などがせわしくて落ち着きのないさま
などの意味があり、せわしくて落ち着きのない様子を表す際に用いられます。

母はいつもせかせかと動いている。
ゆっくり物事にとりかかるさまという意味の「ぼちぼち」に対して、動作や言葉などがせわしくて落ち着きのないさまという意味の「せかせか」は、反対の意味の言葉として使うことができます。
