「持参」という言葉には、「必要な物を持って行く・持ってくる」という意味があります。
何かを持って行く時の意味合いで日常でよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「持参」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「持参」の意味は『必要な物を持って行く・持ってくる』
持参の読み方は「じさん」です。
語源は「持って参る」から来ており、
- 「持」は手にもつ
- 「参」はある目的のためにその場所へ行く・まいる
の2つが合わさってできた言葉です。
『持参』には
- 必要な物を持って行く
- 持ってくる
などの意味があります。
「持参」の正しい使い方を例文で紹介!
「持参」は、自分で何か物を持って行く時に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
今度の女子会は、それぞれ好きなスイーツを持参して会おうね!
例文②
明日の会議では、資料を多めに持参する予定でおります。
例文③
今日のランチはお弁当を持参したので、皆さんで行って来てください。
例文④
試験会場では、スリッパも持参することになっている。
例文⑤
明日は天候が心配なため、雨具持参と連絡しよう。
【持参を使う時の注意点】
持参は「持って参る」という謙譲語がルーツのため、ビジネスシーンや目上の人に使う場合は「ご持参ください」ではなく「お持ちください」の方が丁寧な印象になります。
「持参」の類義語・言い換え5選
『持参』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 持ち込む
- 携える
- 所持
- 携帯
- 携行
類義語①持ち込むの意味
- 物を持って中にはいる。
- 相談や用件などをもってくる。また、交渉をしかける。
- 事の決着をつけないまま次の段階にまで持っていく。また、がんばって目的の段階にまで持っていく。
引用:Weblio辞書
如何なる理由であれ、危険物を持ち込むことは禁止されています。
類義語②携える意味
手に持つこと。あるいは、人の手を取ること。単に持ち物として身に付けることを指す場合もある。
引用:Weblio辞書
代々受け継がれているジュエリーは大切に携えるようにと、母から教わった。
類義語③所持の意味
- 身につけて持っていること。
- 法律で、物を事実上支配していると認められる状態。
引用:Weblio辞書
海外でスリ被害に遭わないように現金所持は最小限にする。
類義語④携帯の意味
- 身につけたり、手に持ったりすること。
- 《「ケータイ」と書くことが多い》「携帯電話」の略。
引用:goo辞書
バッグの中に除菌グッズを携帯しています。
類義語⑤携行の意味
身につけて持って行くこと。
引用:goo辞書
明日のツアーはクレジットカードとパスポートを携行しなければならない。
「持参」と「携行」の違いは?
「持参」と「携行」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「持参」には必要な物を持って行く・持ってくるという意味がありますが、
それに対し「携行」には、身につけて持っている・持って行くという意味があります。
どちらも「持って行く」という意味がありますが、携行には“身につけて”という意味が含まれます。2つの言葉は非常に似ています。
しかし一般的には「持参」の方が日常でよく使われる言葉なので携行よりも馴染みがあります。
例文で比べてみましょう。
明日の昼食は持参します。
明日の昼食は携行します。
このように言葉の知名度の点からも「持参」の方が、日常に馴染みがり相手にも伝わりやすいでしょう。
「持参」は英語で『bringing』
持参は英語の『bringing』に言い換えることができます。
英語の『bringing』には
- 持ってくる・連れてくる
- 持参する
という意味があります。
「持参」の対義語・反対語は『受理』
持参の対義語は、『受理』になります。
受理には
- 提出された書類を受け取って処理する
という意味があり、主に行政や公的な場で用いられます。
「持参」は持って行く・持ってくるに対して「受理」は受け取って処理するという意味になるので、2つの言葉は対義語の関係と言えるでしょう。