「へつらう」という言葉には、「相手に媚びて機嫌をとる」という意味があります。
相手に媚びて機嫌をとるときによく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「へつらう」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
へつらうの意味は『人の気に入るように振る舞う』
へつらうの漢字表記は「諂う」です。
語源は動詞「へる(謙)」の連用形「へり」に接尾語「つらふ」が結合したと言われています。
『へつらう』には
- 人の気に入るように振る舞う
- お世辞を言う・おもねる・追従 (ついしょう) する
などの意味があります。
「へつらう」の正しい使い方を例文で紹介!
「へつらう」は、相手に媚びて機嫌をとるときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
正社員になるためなら、上司にへつらうことくらい簡単だと思う。
例文②
取引先の社長に、気に入られようとへつらうのは本当に疲れます。
例文③
私にへつらってくるあの人は、後輩には威張っているらしい。
例文④
デパートで店員さんがへつらってくるのが鬱陶しい。
例文⑤
おだてて、こびへつらう人を見ていると鳥肌が立つ。
【へつらうを使う時の注意点】
へつらうの意味は、本当は気が進まないけれど、自分より立場が上の人などに気に入られるために機嫌をとったり、お世辞を言うことです。
ずる賢い、あざといイメージで使われます。
「へつらう」の類義語・言い換え5選
『へつらう』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 媚びる
- おもねる
- 取り入る
- おべっか
- おだてる
類義語①媚びるの意味
- 他人に気に入られるような態度をとる。機嫌をとる。へつらう。
- 女が男の気を引こうとしてなまめかしい態度や表情をする。
引用:goo辞書
私の彼氏に媚びるような目つきで話しかけてくる後輩が嫌いだ。
類義語②おもねるの意味
世間におもねることなく、自分がやりたいように進んだほうがいい。
類義語③取り入るの意味
相手の機嫌をとって、気に入られるように努める。
引用:weblio辞書
私に取り入る暇があったら、もっと仕事を進めてほしい。
類義語④おべっかの意味
相手の機嫌をとろうとして、へつらったり、心にもないお世辞を言うこと。また、その言葉。おべんちゃら。
引用:goo辞書
ママ友がおべっかを使ってくるので、気持ち悪いです。
類義語⑤おだてるの意味
私の後輩はおだてるのがとも上手いので、この案件の担当に抜擢しました。
「へつらう」と「媚びる」の違いは?
「へつらう」と「媚びる」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「へつらう」には人の気に入るように振る舞うという意味がありますが、
それに対し「媚びる」には、他人に気に入られるような態度をとるという意味があります。
「へつらう」と「媚びる」はどちらも相手の機嫌をとるという意味で似ていますが、
「へつらう」は相手の思い通りになる存在であることをアピールする、「媚びる」は相手の気を引くために、心地よいと思われる行動や言動を考えてアピールするということです。
つまり、「へつらう」は相手のいうことを聞くという相手の下に出ることで、「媚びる」は自分で相手の喜びそうなことを考えて行動するという自分で仕掛けることです。
「へつらう」は英語で『butter up』
へつらうは英語の『butter up』に言い換えることができます。
英語の『butter up』には
- 媚を売る・媚びを売る・機嫌を取る・機嫌をとる・取り入る
- おべんちゃらを言う・阿ねる・おべっかを言う・へつらう
という意味があります。
「へつらう」の対義語・反対語はありません
へつらうの対義語は、ありません。