「うだつが上がらない」という言葉には、「出世が中々できない・金銭的に恵まれる状況にならない」という意味があります。
日常会話でよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「うだつが上がらない」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
うだつが上がらないの意味は『出世が中々できない・金銭的に恵まれる状況にならない』

うだつが上がらないの読み方は「うだつがあがらない」です。
語源は、屋根のてっぺんの部分を支える短い柱を指す「梲(うだつ)」と、瓦のある日本家屋の屋根に取り付けられる小屋根のついた防火壁のことを指す「卯建(うだつ)」から来ていると言われています。
『うだつが上がらない』には
- 出世が中々できない
- 金銭的に恵まれる状況にならない
- ぱっとしない
- 運がない
などの意味があります。
「うだつが上がらない」の正しい使い方を例文で紹介!

「うだつが上がらない」は、使うシーンによって少しずつ意味が変わってきます。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①自分について謙遜して使う時
自分について謙遜の気持ちを表したい時に使われます。
【例文①】

私は部長と違ってうだつが上がらないので出世なんて遠い先になると思います。
【例文②】

私はまだまだうだつが上がらない人間なので、これからもっと努力しなければならないと思っています。
例文②良くない現状を具体的に言うことを避ける時
良くない現状について具体的に言うことを避けるとき時に使われます。
【例文①】

毎日頑張ってアピールしているのですが、なかなかうだつが上がりません。
【例文②】

この会社に入社して10 年になりますが, 彼はさっぱりうだつが上がらないです。
例文③第三者に対しネガティブに使う時
第三者に対し噂話や悪口などネガティブに使う時に使われます。
【例文①】

佐藤君はうだつが上がらないので、スタメン候補から外しましょう。
【例文②】

彼はいつまでたってもうだつが上がらないので、結婚はあきらめた方がいいと思う。
【うだつが上がらないを使う時の注意点】
く「うだつが上がらない」は出世が中々できない・金銭的に恵まれる状況にならないという意味で、ぱっとしない・運がないことも指しています。
また、目の前の相手に面と向かって使うことは少し強すぎる表現で、目上の人が目下の人に対して言うと、相手を傷つけてしまう可能性がるので注意が必要です。
「うだつが上がらない」の類義語・言い換え3選

『うだつが上がらない』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 鳴かず飛ばず
- 甲斐性なし
- 伸び悩む
類義語①鳴かず飛ばずの意味
将来の活躍に備えて行いを控え、機会を待っているさま。また、何の活躍もしないでいるさま。
引用:goo辞書

こないだまで鳴かず飛ばずの芸人だったのに、M-1優勝して本当に良かったです。
類義語②甲斐性なしの意味

夫は甲斐性なしだから、子どもが大きくなったら離婚するつもりです。
類義語③伸び悩むの意味
伸びそうでいて思ったほど伸びず、期待されたところより低い水準で停滞する。
引用:weblio辞書

ダイエットには伸び悩む時期が必ずくるので、そこを乗り越えてほしいです。

「うだつが上がらない」と「頭が上がらない」の違いは?

「うだつが上がらない」と「頭が上がらない」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「うだつが上がらない」には出世が中々できない・金銭的に恵まれる状況にならないという意味がありますが、
それに対し「頭が上がらない」には、引け目を感じて対等な関係に立てないという意味があります。
どちらも「上がらない」が使われており表現が似ていますが、「うだつが上がらない」は出世が叶わない、境遇が理想的ではないことを指しています。
一方で「頭が上がらない」は引け目を感じて対等な振る舞いがでない状況のことを指しています。
全く違う意味ですので、使い分けをしっかりするようにしましょう。
「うだつが上がらない」は英語で『can't rise in the world』

うだつが上がらないは英語の『can't rise in the world』に言い換えることができます。
英語の『can't rise in the world』には
- うだつが上がらない
という意味があります。
「うだつが上がらない」の対義語・反対語は『一花咲かせる』

うだつが上がらないの対義語は、『一花咲かせる』になります。
一花咲かせるには
- 成功して、一時華やかに栄える
などの意味があり、成功して一時華やかに栄えることを表すときに用いられます。

彼が引退する前に、もう一花咲かせる場面を作ってあげたいと思います。
「うだつが上がらない」は出世が中々できない・金銭的に恵まれる状況にならないことを指し、「一花咲かせる」は成功して一時華やかに栄えることを指しています。
