「嫡男」という言葉には、「嫡出の長男」という意味があります。
日常生活ではあまり使われない言葉なので、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「嫡男」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「嫡男」の意味は『嫡出の長男』
嫡男の読み方は「ちゃくなん」です。
語源は2つの漢字の組み合わせから来ており、
- 「嫡」は本妻の生んだ子
- 「男」はおとこ
の2つが合わさってできた言葉です。
『嫡男』には
- 嫡出の長男
- あととり
- 嫡子
などの意味があります。
「嫡男」の正しい使い方を例文で紹介!
「嫡男」は、嫡出の長男を表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
彼は、一家の嫡男として誕生した。
例文②
この小説は大名の嫡男の話です。
例文③
彼は嫡男であったが、駆け落ちをして家を離れた。
例文④
彼は、米屋の嫡男です。
例文⑤
僕は、一家の嫡男であることに誇りを持っています。
【嫡男を使う時の注意点】
嫡出の長男のことを「嫡男」と言います。
嫡出とは「婚姻関係にある夫婦から生まれること」という意味の言葉です。
昔は、側室や妾(めかけ)がいることが当たり前だったため、時代劇や小説などで用いられる言葉です。
「嫡男」の類義語・言い換え4選
『嫡男』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 嗣子
- 後継者
- 世子
- 家督
類義語①嗣子の意味
家を継ぐべき子。あととり。
引用:goo辞書
この子は、我が家の嗣子です。
類義語②後継者の意味
事業や地位、財産などを受け継ぐ人。
引用:goo辞書
私は息子を、家業の後継者として育て上げました。
類義語③世子の意味
天子・諸侯・大名など、貴人の跡継ぎ。よつぎ。
引用:goo辞書
兄が若くして亡くなったため、彼が世子となった。
類義語④家督の意味
その家を継ぐべき子。あととり。嫡子。
引用:goo辞書
あそこに座っているのが、うちの家督息子です。
「嫡男」と「長男」の違いは?
「嫡男」と「長男」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「嫡男」には嫡出の長男という意味がありますが、
それに対し「長男」には、兄弟のうち1番目に生まれた男子という意味があります。
2つの言葉の違いは、夫婦の婚姻関係にあります。
「嫡男」は婚姻関係にある夫婦から生まれた長男のことを意味しており、「長男」は夫婦の婚姻関係に関わらず1番始めに生まれた男子のことを意味しています。
「嫡男」は英語で『heir』
嫡男は英語の『heir』に言い換えることができます。
英語の『heir』には
- 相続人
- 後継者
などという意味があります。
「嫡男」の対義語・反対語は『庶子』
嫡男の対義語は、『庶子』になります。
庶子には
- 庶出の子
- 妾の産んだ子
などの意味があり、妾が産んだ子どもを表す際に用いられます。
この映画は、主人公が庶子として生まれたことを知るところから始まります。
嫡出の長男という意味の「嫡男」に対して、本妻以外の女性から生まれた庶出の子を意味する「庶子」は、反対の意味の言葉として使うことができます。