「合いの手を入れる」という言葉には、「相手の動作や話の合間に、別の動作や言葉を差し込むこと」という意味があります。
日常生活でよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「合いの手を入れる」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
合いの手を入れるの意味は『相手の動作や話の合間に、別の動作や言葉を差し込むこと』
【合いの手の意味】
- 邦楽で、歌と歌の間に、三味線などの伴奏楽器だけで演奏する部分。
- 歌や踊りの調子に合わせて入れる手拍子や囃子詞(はやしことば)。
- 相手の動作や話の合間に挟む別の動作や言葉。
引用:Weblio辞書
合いの手を入れるの読み方は「あいのてをいれる」です。
元々は「合いの手」は邦楽用語として使われており、「合い」は「間」のことを意味し、「て」は曲やメロディーを意味していました。
歌と歌の間に短い演奏や掛け声を入れるということから転じて、会話や動作の間に相槌などを差しこむことという意味で使われるようになりました。
『合いの手を入れる』には
- 邦楽で、歌と歌の間に、三味線などの伴奏楽器だけで演奏する部分
- 歌や踊りの調子に合わせて入れる手拍子や囃子詞(はやしことば)を差しこむ
- 相手の動作や話の合間に挟む別の動作や言葉を差しこむ
などの意味があります。
「合いの手を入れる」の正しい使い方を例文で紹介!
「合いの手を入れる」は、日常会話でよく使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
A子優秀な営業マンは上手に合いの手を入れることで、顧客の話を引き出すことができる。
例文②
B男父は酔っぱらうと饒舌になるので、適当に合いの手を入れている。
例文③
C子彼女は的確な合いの手を入れてくれるので、つい話しすぎてしまう。
例文④
B子部長の話が長くなるのが分かっているのに、後輩がいちいち合いの手を入れるので、会議の時間が憂鬱だ。
例文⑤
C男歌が苦手なので、カラオケの時は合いの手を入れる役に徹している。
【合いの手を入れるを使う時の注意点】
会話やその場を盛り上げるための言葉や動作を入れることを意味する言葉なので、基本的にはポジティブな印象ですが、話を長引かせる、過剰で鬱陶しく感じる、などネガティブな文脈で使われる場合もあります。
「合いの手を入れる」の類義語・言い換え3選
『合いの手を入れる』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 相槌を打つ
- 盛り上げる
- 声援を送る
類義語①相槌を打つの意味
相手の話に調子を合わせて、受け答えをする。
引用:Weblio辞書
B子コミュニケーションにおいて、適切な相槌を打つことは、会話を盛り上げるために大切なことのひとつです。
類義語②盛り上げるの意味
気持ちや勢い、その場の雰囲気、興趣などを高める。
引用:Weblio辞書
A子コンサートでのコール&レスポンスは、観客を盛り上げるためによく行われます。
類義語③声援を送るの意味
声を出して、応援すること。
引用:Weblio辞書
B男毎年、路肩から駅伝の選手に声援を送るのが恒例になっています。

「合いの手を入れる」と「合いの手を打つ」の違いは?
「合いの手を入れる」と「合いの手を打つ」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「合いの手を入れる」には相手の動作や話の合間に、別の動作や言葉を差し込むことという意味がありますが、
それに対し「合いの手を打つ」は、「合いの手を入れる」の誤用です。
「合いの手を入れる」と、相手の話に調子を合わせて受け答えをするという意味の「相槌を打つ」を混同し、「合いの手を打つ」と表現することがありますが、間違った使い方です。
また「相槌を入れる」という表現も誤りですので、それぞれの場面に適した正しい表現を選ぶよう注意しましょう。
「合いの手を入れる」は英語で『chime in』
合いの手を入れるは英語の『chime in』に言い換えることができます。
英語の『chime in』には
- (歌などに)合わせる
- 加わる
という意味があります。
「合いの手を入れる」の対義語・反対語は『野次を飛ばす』
合いの手を入れるの対義語は、『野次を飛ばす』になります。
野次を飛ばすには
- 他人の言動に、大声で非難やひやかしの言葉を浴びせかける
などの意味があり、他人に対して大声で非難の言葉を浴びせることを表すときに用いられます。
B男試合中に相手チームに野次を飛ばすのは、マナー違反だ。
「合いの手を入れる」は相手の動作や話の合間に、別の動作や言葉を差し込むことという意味で使われ、「野次を飛ばす」は他人の言動に、大声で非難やひやかしの言葉を浴びせかけることという意味で使われます。


