「調和」という言葉には、全体がほどよくつりあっていることという意味があります。
デザイン・芸術などの分野や、グループや集団の関係性に対してよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「調和」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「調和」の意味は『全体がほどよくつりあっていること』
調和の読み方は「ちょうわ」です。
語源は漢語の「調(ちょう)」と「和(わ)」から来ており、
- 「調」はととのう・つりあう
- 「和」は合わせる・ととのう
の2つが合わさってできた言葉です。
『調和』には
- 全体がほどよくつりあう
- 矛盾や衝突がなく、まとまっている
- つりあい
などの意味があります。
「調和」の正しい使い方を例文で紹介!
「調和」は、集団がまとまっていることや、物事のつりあいがとれていることを表すときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
この建物は周囲の風景と調和していて素敵です。
例文②
それぞれの楽器の音が見事に調和した、素晴らしい演奏だった。
例文③
あのレストランの料理は、ソースと素材の味が調和してとても美味しかったです。
例文④
調和のとれたチームだから試合に勝利できた。
【調和を使う時の注意点】
「調和」は物事や人間関係などにまとまりがあることを意味する言葉ですが、それぞれの性質はそのままに釣り合っている状態を指しているため、『2つ以上のものが全く同じになる』という意味では使われません。
「調和の類義語・言い換え3選
『調和』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- マッチ
- 馴染む
- 親和性
類義語①マッチの意味
調和がとれること。適合すること。
引用:goo辞書
新しく買ったソファは、部屋の雰囲気にマッチしています。
類義語②馴染むの意味
味わいや調子などが一つに溶けあう。ほどよく調和する。
引用:goo辞書
この煮物は味がよく馴染んでいる。
類義語③親和性の意味
物事を組み合わせたときの、相性のよさ。結びつきやすい性質。
引用:goo辞書
この間発売されたあの商品は、SNSとの親和性が高い。
「調和」と「同調」の違いは?
「調和」と「同調」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「調和」には全体がほどよくつりあっていることという意味がありますが、
それに対し「同調」には、他に調子を合わせるという意味があります。
調和は物や事象、人間関係など幅広いものに対して使うのに対し、同調は主に考えや意見が同じになることを指して使います。
「調和」は英語で『harmony』
調和は英語の『harmony』に言い換えることができます。
英語の『harmony』には
- 調和。諧調。
- 音楽で、和声。
という意味があります。
「調和」の対義語・反対語3選
調和の対義語は、3個あります。
対義語①混沌
混沌には
- すべてが入りまじって区別がつかないさま
- 物事が無秩序で、まとまっていない状態
などの意味があり、物事や集団の状態に対して用いられます。
対義語②衝突
衝突には
- 相反する立場・利害などがぶつかって争いとなること
- 突き当たること・ぶつかること
などの意味があり、物理的な状態の説明のほか、人間関係や考え方の違いの表現に用いられます。
対義語③不和
不和という言葉は、主に人間関係に対して用いられます。
「調和」は『つり合いがとれている』『まとまっている』という意味で使われているので、『物事にまとまりがない状態』には「混沌」が対義語となります。
「調和」を人間関係を表す表現として使用する場合は、『相反する立場がぶつかる』という意味の「衝突」や『仲が悪い』ことを指す「不和」が対義語となります。