「折衷案」という言葉には、「二つ以上の案のよいところをとり合わせて一つにまとめた案」という意味があります。
ビジネスシーンやニュースなどでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「折衷案」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
折衷案の意味は『二つ以上の案のよいところをとり合わせて一つにまとめた案』
折衷案の読み方は「せっちゅうあん」です。
「折」「案」は小学4年生、「衷」は中学3年生で習う漢字で、
『折衷案』には
- 二つ以上の案のよいところをとり合わせて、一つにまとめた案
- 相反する案の中ほどをとって、折り合いをつけた案
などの意味があります。
「折衷案」の正しい使い方を例文で紹介!
「折衷案」は、異なる見解からそれぞれ良い部分を取り入れて一つにまとめた案を表すときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
このままでは意見がまとまらないので折衷案を出しましょう。
例文②
社内規則の改正において各部署の意見を踏まえながら折衷案でまとまりました。
例文③
提示された案はどう考えても折衷案とは言えないと思います。
例文④
学級委員のAさんが、クラスの様々な意見を考慮し折衷案を出して見事にまとめあげた。
例文⑤
お互いの意見が全く合わないので、なにか折衷案がないか悩んでいる最中です。
【折衷案を使う時の注意点】
「折衷案」は二つ以上の案のよいところをとり合わせて一つにまとめた案という意味です。
対立や争いを避け話し合いが無駄にならないよう、それぞれが合意することが目的でお互いの良い所を合わせたり、中間を取りうまく折り合いを合わせる案を表す言葉です。
「折衷案」の類義語・言い換え4選
『折衷案』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 妥協案
- 譲歩案
- 代替案
- 落とし所
類義語①妥協案の意味
この問題について妥協案をみんなで考えましょう。
類義語②譲歩案の意味
こちらが私たちが用意できる精一杯の譲歩案です。
類義語③代替案の意味
すでに発表・提出されている案に代わる案。対象となる案に見合う案。
引用:goo辞書
すぐに代替案を提出いたしますので少しお待ちください。
類義語④落とし所の意味
もめ事や話し合いの妥協点。双方が納得する決着点。
引用:weblio辞書
このままでは平行線なので、落とし所を探していきましょう。
「折衷案」と「妥協案」の違いは?
「折衷案」と「妥協案」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「折衷案」には二つ以上の案のよいところをとり合わせて一つにまとめた案という意味がありますが、
それに対し「妥協案」には、対立した事柄について双方が譲り合って一致点を見いだす案という意味があります。
「折衷案」はお互いの良い所を合わせたり、中間を取りうまく折り合いを合わせる案を表すときに使われます。
一方で「妥協案」は、お互いが一部の主張を取り下げて歩み寄り一致点を見いだす案を表すときに使われる言葉です。
「折衷案」は英語で『compromise plan』
折衷案は英語の『compromise plan』に言い換えることができます。
英語の『compromise plan』には
- 妥協策
- 折衷案
という意味があります。
「折衷案」の対義語・反対語はありません
折衷案の対義語は、ありません。