「準拠」という言葉には、「あるものをよりどころとして、それに従うこと」という意味があります。
誰かや何かが決めたルールに従う時によく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「準拠」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「準拠」の意味は『あるものをよりどころとして、それに従うこと』
準拠の読み方は「じゅんきょ」です。
語源は不明ですが、
- 「準」は元々は水の表面にゆらめくさま
- 「拠」は手の甲に持たれる牙
の2つが合わさって、物事がある基準に依存し安定している様子を表現された言葉です。
『準拠』には
- 標準や規格の要求に適合すること
- あるものをよりどころにしてそれに従うこと
などの意味があります。
「準拠」の正しい使い方を例文で紹介!
「準拠」は、法律関係や契約関係でよく使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
この規則は法律に準拠しています。
例文②
この契約書は国際基準に準拠して作成されています。
例文③
このコンテンツは学習目標に準拠させています。
例文④
この商品は当社規定に準拠しています。
【準拠を使う時の注意点】
努力義務ではなく、何かに則っていることを示す言葉として主に法律関係の文章で使用されます。
「準拠」の類義語・言い換え5選
『準拠』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 則る
- 従う
- 準ずる
- 依拠
- 立脚
類義語①則るの意味
手本とする・模範にする・のっとる
引用:goo辞書
選手宣誓はスポーツマンシップに則っています。
類義語②従うの意味
他からの働きに順応する
引用:goo辞書
社則に従って奉仕したまでです。
類義語③準ずるの意味
あるものを基準にしてそれにならう
引用:goo辞書
写真の内容に準ずるものをご用意いたしました。
類義語④依拠の意味
あることに基づくこと
引用:goo辞書
当社の事業は食品産業に依拠しています。
類義語⑤立脚の意味
自分のよって立つ場をそこに定めること・立場を決めてそれをよりどころとすること
引用:goo辞書
彼の考え方は確かな基礎離村によって立脚しています。
「準拠」と「適合」の違いは?
「準拠」と「適合」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「準拠」にはあるものをよりどころとして、それに従うことという意味がありますが、
それに対し「適合」には、ある条件や事情にぴったり当てはまることという意味があります。
準拠は基準があってそれに従い、適合は条件があって当てはまるというところが大きな違いになります。
「準拠」は英語で『conformity』
準拠は英語の『conformity』に言い換えることができます。
英語の『conformity』には
- 相似・符号・一致
- 従うこと・服従・準拠・遵奉・協調
という意味があります。
「準拠」の対義語・反対語はありません
準拠の対義語は、ありません。
辞書には載ってはいませんが対義語として「非準拠」という言葉があります。
意味としては、準拠していない、という意味になります。
非という言葉が付くことで準拠が否定されている言葉になります。