「得心」という言葉には、「よくわかって承知すること」という意味があります。
ビジネスシーンや文書などでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「得心」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「得心」の意味は『よくわかって承知すること』

得心の読み方は「とくしん」です。
「得」は小学5年生、「心」は小学2年生で習う漢字で、
- 「得」はとる・わかる・気に入る
- 「心」はこころ
の2つが合わさってできた言葉です。
『得心』には
- よくわかって承知すること
- 納得すること
などの意味があります。
「得心」の正しい使い方を例文で紹介!

「得心」は、よく理解し承知することを表すときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

両親が得心するまで説明をしてほしいです。
例文②

選手達は監督の話を最後まで聞いていたが、何人かは得心できていない様子でした。
例文③

この状態では得心することができません。
例文④

みんなが得心がいくまで丁寧に説明したいと思っています。
例文⑤

なぜこうなったのか得心がいく所といかない所がありました。
【得心を使う時の注意点】
「得心」はよくわかって承知すること・納得することという意味で、よく理解し承知することを表すときに使われます。
例文のように「得心する」「得心できる」「得心がいく」という表現で使われることが多い言葉です。
「得心」の類義語・言い換え4選

『得心』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 納得
- 理解
- 同意
- 承服
類義語①納得の意味
他人の考えや行動などを十分に理解して得心すること。
引用:goo辞書

スタッフの説明を聞いて納得しました。
類義語②理解の意味
- 物事の道理や筋道が正しくわかること。意味・内容をのみこむこと。
- 他人の気持ちや立場を察すること。
引用:goo辞書

先生の言っていることが理解できない子がいるようです。
類義語③同意の意味
- 他人の意見などに対して、賛成すること。
- 同じ意見。同じ考え。
- 同じ意味。同義。
引用:goo辞書

みんなが同意しているのでこのまま進めましょう。
類義語④承服の意味

そちらの都合での一方的なキャンセルは承服いたしかねます。

「得心」と「納得」の違いは?

「得心」と「納得」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「得心」にはよくわかって承知することという意味がありますが、
それに対し「納得」には、他人の考えや行動などを十分に理解して得心することという意味があります。
どちらも意味や使い方は同じですが、「納得」は日常生活で多く使われており、「得心」は改まった場面や文章で使われることが多い言葉です。
また、「得心」はより確かに心の中で理解した時に使われます。
「得心」は英語で『consent』

得心は英語の『consent』に言い換えることができます。
英語の『consent』には
- 同意する
- 承諾する
という意味があります。
「得心」の対義語・反対語は『不得心』

得心の対義語は、『不得心』になります。
不得心には
- 納得できないこと
- 心ないこと
- 無作法であること
などの意味があり、納得できないことや様子を表すときに用いられます。

先生たちの説明に、妻は不得心らしい顔をしていました。
「得心」はよくわかって承知することという意味で、「不得心」は納得できないことやその様子を意味しています。
