「大往生」という言葉には、「少しの苦しみもなく安らかに死ぬことや長生きして死ぬこと」という意味があります。
誰かが亡くなった時によく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「大往生」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「大往生」の意味は『少しの苦しみもなく安らかに死ぬことや長生きして死ぬこと』

大往生の読み方は「だいおうじょう」です。
語源は、立派なという意味の「大」に、仏教用語で死後に極楽に生まれ変わることを意味する「往生」が組み合わされた言葉です。
『大往生』には
- 少しの苦しみもなく安らかに死ぬこと
- 長生きして死ぬこと
- りっぱな死に方であること
などの意味があります。
「大往生」の正しい使い方を例文で紹介!

「大往生」は、少しの苦しみもなく安らかに死ぬことや長生きして死ぬことを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

祖父は九十歳まで元気に過ごし、安らかに大往生を遂げました。
例文②

人生に悔いなしと言えるような大往生を迎えたい。
例文③

祖母はピンピンコロリの大往生だったと言われています。
例文④

父は家族みんなに見守られて最後を迎え、大往生の人生だった。
例文⑤

曽祖父は100歳まで生き、大往生だった。
【大往生を使う時の注意点】
「大往生」は、高齢で安らかに亡くなった場合に限って使われます。
しかし、寿命を全うしたかどうかは故人に親しい遺族が判断するため、他人に使うのは失礼にあたる場合があるので控えましょう。
基本的に身内に対して使う表現です。
「大往生」の類義語・言い換え3選

『大往生』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 老衰
- 自然死
- 逝去
類義語①老衰の意味
年をとって心身が衰えること。
引用:Weblio辞書

祖父は老衰で静かに息を引き取った。
類義語②自然死の意味
外傷や病気によるのではなく、加齢現象が進み、老衰によって死亡すること。
引用:Weblio辞書

延命治療をせず、自然死を望むことを家族で話し合って決めた。
類義語③逝去の意味
生命が終わる、つまり死亡することを表す言葉である。生物が生を受け、一定の時間を生き抜いた後、最終的に生命活動が停止する状態を指す。
引用:Weblio辞書

社長が昨夜逝去されたと報じられた。

「大往生」と「往生」の違いは?

「大往生」と「往生」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「大往生」には少しの苦しみもなく安らかに死ぬことという意味がありますが、
それに対し「往生」には、死ぬことや成仏することという意味があります。
「往生」は単に「死ぬこと」や「成仏すること」を意味する言葉ですが、「大往生」は寿命を全うして穏やかに亡くなることを意味する言葉です。
似ている言葉ですが、ニュアンスが異なりますので、時と場合に応じて使い分けましょう。
「大往生」は英語で『peaceful death』

大往生は英語の『peaceful death』に言い換えることができます。
英語の『peaceful death』には
- 大往生
という意味があります。
「大往生」の対義語・反対語は『早世』

大往生の対義語は、『早世』になります。
早世には
- 早く世を去ること
- 早死に
- 若死に
- 夭折
などの意味があり、早く世を去ることを表す際に用いられます。

人気俳優の早世には驚かされた。
少しの苦しみもなく安らかに死ぬことという意味の「大往生」に対して、早く世を去ることという意味の「早世」は、反対の意味の言葉として使うことができます。
