「ジレンマ」という言葉には、「二つの相反する事柄の板挟みになること」という意味があるカタカナ語です。
日常的にもよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「ジレンマ」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
ジレンマの意味は『二つの相反する事柄の板挟みになること』
【ジレンマの意味】
- 二つの相反する事柄の板挟みになること。
- 論理学で、二つの仮言的判断を大前提とし、その判断を小前提で選言的に肯定または否定して結論を導き出す三段論法。例えば、「城にとどまれば焼き殺される。城から出れば切り殺される」「城にとどまるか、城から出るかよりほかに道はない」「故に、いずれにしても殺される」の類。両刀論法。
引用:goo辞書
ジレンマの読み方は「じれんま」です。
語源は英語のdilemmaです。
『ジレンマ』には
- 二つの相反する事柄の板挟みになること
- 論理学で、二つの仮言的判断を大前提とし、その判断を小前提で選言的に肯定または否定して結論を導き出す三段論法
などの意味があります。
「ジレンマ」の正しい使い方を例文で紹介!
「ジレンマ」は、二つの事柄の間で使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
猫を飼いたい気持ちと環境的に飼えない事実のジレンマに直面している。
例文②
リーダーは上司と部下に挟まれてジレンマを抱えやすい立場だ。
例文③
「生贄のジレンマ」という怖い映画を観た。
例文④
街コンに興味はあるが品定めをする空気が苦手というジレンマ。
例文⑤
副業に力を入れようとすると本業に支障が出るというジレンマがある。
「ジレンマ」の類義語・言い換え4選
『ジレンマ』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 窮地
- 悩む
- 歯痒い
- 二律背反
類義語①窮地の意味
スキャンダルでその政治家は窮地に追い込まれた。
類義語②悩むの意味
1.決めかねたり解決の方法が見いだせなかったりして、心を痛める。思いわずらう。
2.対応や処理がむずかしくて苦しむ。困る。
3.からだの痛みなどに苦しむ。また、病気になる。
4.とやかく言う。非難する。
5.(動詞の連用形に付いて)その動作が思うようにはかどらない意を表す。
引用:Weblio辞書
苺パフェとチョコレートパフェどっちにしようか悩む。
類義語③歯痒いの意味
思いどおりにならなくて、いらだたしい。もどかしい。
引用:goo辞書
あと一歩のところで負けてしまった日本代表は歯痒い思いをしただろう。
類義語④二律背反の意味
哲学の用語で、ふたつの矛盾する(併存し得ない)命題がどちらも成立し得る状況のことである。
引用:Weblio辞書
オリンピック開催は経済効果も見込めるが準備にお金がかかるという二律背反に陥る。
「ジレンマ」と「葛藤」の違いは?
「ジレンマ」と「葛藤」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「ジレンマ」には二つの相反する事柄の板挟みになることという意味がありますが、
それに対し「葛藤」には、心の中に相反する動機・欲求・感情などが存在し、そのいずれをとるか迷うことという意味があります。
「ジレンマ」は二つの相反する事柄がある中で板挟みになっている状態、
「葛藤」は結論を出すまでに迷っている状態を表します。
「ジレンマ」の対義語・反対語は『カタルシス』
ジレンマの対義語は、『カタルシス』になります。
カタルシスには
- 感情の開放
- 精神的な浄化
などの意味があり、精神的にすっきりするといった意味で用いられます。
泣くことは悪いことではないし、カタルシス効果が得られるよ。
「ジレンマ」は二つの相反する事柄の板挟みで問題を抱えている状態ですが、
「カタルシス」は抱えている問題や悩みから解放された状態を表します。