「気勢をそぐ」という言葉には、「やる気を削られる」という意味があります。
目的や目標に向けて高まっていた気持ちが、外的要因によって萎えてしまった時によく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「気勢をそぐ」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
気勢をそぐの意味は『意気込んだ気持ちを奪い去る』
気勢をそぐの読み方は「きせいをそぐ」です。
語源は、何かをしようと意気込んでいる気持ちや盛んな意気込みを示す「気勢」と、 先端や出っぱりの部分を切り落とす、外に現れようとする勢いや興味関心を奪い去るという意味の「そぐ」の言葉が合わさって出来た言葉です。
『気勢をそぐ』には
- 意気込みが弱まる
- 気持ちの高ぶりが萎える
- 相手の気持ちを失わせ、勢いを弱める
などの意味があります。
「気勢をそぐ」の正しい使い方を例文で紹介!
「気勢をそぐ」は、物事を実行しようとする積極的な気持ちを奪う時に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
彼の意地悪な行動は、新たな目標に向かう私達の気勢をそいだ。
例文②
出かける直前の大雨に、気勢がそがれてしまった。
例文③
士気を高める雄叫びは、対戦相手の気勢をそいだ。
【気勢をそぐを使う時の注意点】
この言葉は自分の意気込みや積極性が、他人の意見や状況など何らかの外的な原因で低下してしまう事を意味しています。
よって、自分が受け身の状態である「気勢がそがれる」という表現で使用されることも多くあります。
また、「そぐ」は漢字で「削ぐ」または「殺ぐ」と書かれる事がありますが、両方とも意味は同じです。
「気勢をそぐ」の類義語・言い換え4選
『気勢をそぐ』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 出端をくじく(ではなをくじく)
- 水を差す
- 意気阻喪
- 戦意喪失
類義語①出端をくじく(ではなをくじく)の意味
- (「出鼻」とも書く)出ようとしたとたん。また、出たとたん。「―に門前でばったり会う」
- (「出鼻」とも書く)物事のやりはじめ。また、やりはじめの勢いの盛んな時期。「事業の―からつまずく」
- ⇒出花 (でばな)
引用:goo辞書
試合開始直後に先制点を取られ、出端をくじかれてしまった。
類義語②水を差すの意味
邪魔をすること、横槍を入れること。「話に水を差す」といった具合に使う。「水をさす」とも書く。
引用:weblio辞書
突然鳴ったスマホの着信音が、白熱した議論に水を差した。
類義語③意気阻喪 (いきそそう)の意味
意気込みがくじけ弱ること。意気消沈(いきしょうちん)
引用:weblio辞書
彼らは試合で一勝も出来ず、意気阻喪してしまった。
類義語④戦意喪失(せんいそうしつ)の意味
戦う気力を無くすこと。物事に立ち向かう意思が挫けること。戦意を喪失すること。
引用:weblio辞書
強豪校をプレーを目の当たりにして、その実力差に戦意喪失してしまう。
「気勢をそぐ」は英語で『dispirit』
気勢をそぐは英語の『dispirit』に言い換えることができます。
英語の『dispirit』には
- がっかりさせる
- 気力をくじく
という意味があります。
「気勢をそぐ」の対義語・反対語はありません
気勢をそぐの対義語はありません。