「子煩悩」という言葉には、「並外れて自分の子供をかわいがっている親」という意味があります。
自分の子をかわいがっている親に対して、褒め言葉としてよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「子煩悩」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
子煩悩の意味は『自分の子を大変かわいがる親』
子煩悩の読み方は「こぼんのう」です。
語源は漢字の「子」と「煩悩」です。
「子」は子どもの意味です。
「煩悩」とは、仏教用語で人の心を悩ませるものや、欲望や欲求を示す言葉としても使われます。
『子煩悩』には
- 自分の子を普通以上にかわいがる様子
などの意味があります。
「子煩悩」の正しい使い方を例文で紹介!
「子煩悩」は、育児や教育において、自分の子を普通以上にかわいがっている親に対して使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
仕事一筋の彼が、子煩悩な父親になったのは意外だった。
例文②
彼は近所でも子煩悩なお父さんとして知られている。
例文③
彼は子煩悩を通り越して、過保護になっている気がする。
【子煩悩を使う時の注意点】
子煩悩とは、主に父親に対する褒め言葉です。
「自分の子どもに対して優しく楽しく接している」「父親自身より子どもを優先している」と言ったニュアンスで使用します。
子煩悩な人の行動としては、
- 子どもと過ごすために、仕事が終わったら無用な付き合いをせず直帰する
- 自分の趣味よりも子どもと遊ぶことを優先する
などが挙げられます。
「煩悩」とつくと、欲望に振り回されているイメージがありますが、「子煩悩」にネガティブなニュアンスはありません。
「子煩悩」の類義語・言い換え3選
『子煩悩』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 過保護
- 溺愛
- 猫可愛がり(ねこかわいがり)
類義語①過保護の意味
子供などに必要以上の保護を与えること。また、そのようにされること。また、そのさま。
引用:goo辞書
彼女は子どもに対して過保護なので、全てを把握していないと気がすまない。
類義語②溺愛の意味
むやみにかわいがること。盲愛。
引用:goo辞書
彼は彼女に対する溺愛ぶりが半端ない。
類義語③猫可愛がり(ねこかわいがり)の意味
猫をかわいがるように、甘やかしてかわいがること。
引用:goo辞書
祖父が孫を猫可愛がりする姿が微笑ましい。
「子煩悩」と「親バカ」の違いは?
「子煩悩」と「親バカ」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「子煩悩」には、並外れて自分の子供をかわいがっている親という意味がありますが、
それに対し「親バカ」には、わが子かわいさのあまり、他人から見ると愚かに思える行動をする親という意味があります。
どちらも自分の子どもをかわいがる様子を表現する言葉ですが、
褒め言葉として使われる「子煩悩」に対して、「親バカ」は中傷する意味で使用されることが多い言葉です。
「親バカ」は自分の子どもに対して客観的な評価をせず、むやみやたらにかわいがり、場合によっては周囲への迷惑も顧みず、子どもに尽くす様子である事を表現しています。
「子煩悩」は、子どもを大切に扱っていても、周囲への配慮を忘れたり愚かな行為をすることはありません。
「子煩悩」は英語で『dote』
子煩悩は英語の『dote』に言い換えることができます。
英語の『dote』には
- もうろくする
- 溺愛する
という意味があります。
「子煩悩」の対義語・反対語はありません
子煩悩の対義語は、ありません。