「堂々巡り」という言葉には、「同じようなことが何度も繰り返され、進行しないこと」などという意味があります。
ビジネスシーンでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「堂々巡り」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「堂々巡り」の意味は『同じようなことが何度も繰り返され、進行しないこと』など
【堂々巡りの意味】
1 祈願のために、仏堂などのまわりをぐるぐるまわること。
2 同じようなことが何度も繰り返され、進行しないこと。
3 国会で投票によって議決するとき、議員が演壇上の投票箱に順次投票することの俗称。
引用:goo辞書
堂々巡りの読み方は「どうどうめぐり」です。
語源は諸説ありますが、元々信徒や僧侶が願い事を叶えるため仏堂などの周りをぐるぐるまわることだと言われています。
神社や寺のお堂の周りを何度も回る儀式から転じて、同じようなことを繰り返し続けることを意味する言葉となりました。
『堂々巡り』には
- 祈願のために、仏堂などのまわりをぐるぐるまわること
- 同じようなことが何度も繰り返され、進行しないこと
- 国会で投票によって議決するとき、議員が演壇上の投票箱に順次投票することの俗称
などの意味があります。
「堂々巡り」の正しい使い方を例文で紹介!
「堂々巡り」は、同じようなことが何度も繰り返され、進行しないことを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

今日の会議は堂々巡りになってしまい、結論まで至らなかった。
例文②

堂々巡りの話し合いはやめましょう。
例文③

二人の話は堂々巡りで、全く進まない。
例文④

堂々巡りをしているような気がしていたが、プロジェクトが無事成功してよかった。
例文⑤

部長との話し合いは、いつも堂々巡りに陥りがちだ。
【堂々巡りを使う時の注意点】
「堂々巡り」は、問題が進展したり解決したりせずに、無駄に時間がかかっているというニュアンスで使われるため、否定的な意味合いが強いです。
ネガティブな印象のある言葉ですので、使用の際には注意しましょう。
「堂々巡り」の類義語・言い換え4選
『堂々巡り』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- いたちごっこ
- 一進一退
- 膠着状態
- 手詰まり
類義語①いたちごっこの意味
互いに同じようなことをいつまでも繰り返すだけで、決着がつかないこと。
引用:goo辞書

解決策を考えても、次々と問題が出てきて、まるでいたちごっこだ。
類義語②一進一退の意味
あるいは進み、あるいは退くこと。状態や情勢がよくなったり悪くなったりすること。
引用:goo辞書

この案件は一進一退を繰り返していたが、先日無事に遂行された。
類義語③膠着状態の意味
物事が進まず行き詰まっている状態、などの意味の表現。膠着した状態。
引用:Weblio辞書

先方との意見に食い違いがあり、交渉が膠着状態となっている。
類義語④手詰まりの意味
施すべき手段・方法がなくて困ること。特に、金銭の工面に困ること。
引用:goo辞書

新しいアイディアが何も浮かばず、手詰まりだ。

「堂々巡り」と「いたちごっこ」の違いは?
「堂々巡り」と「いたちごっこ」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「堂々巡り」には同じようなことが何度も繰り返され、進行しないことという意味がありますが、
それに対し「いたちごっこ」には、互いに同じようなことをいつまでも繰り返すだけで、決着がつかないことという意味があります。
「堂々巡り」は、同じようなことが繰り返され、問題が解決しない状況を意味しますが、「いたちごっこ」は新たな問題が次々と発生する状況を表します。
どちらも物事が進展しない様子を意味する言葉ですが、ニュアンスが異なりますので時と場合に応じて使い分けましょう。
「堂々巡り」は英語で『circularity』
堂々巡りは英語の『circularity』に言い換えることができます。
英語の『circularity』には
- 円形
- 循環性
- 〔議論・話し合いなどの〕堂々巡り
という意味があります。
「堂々巡り」の対義語・反対語は『折り合いをつける』
堂々巡りの対義語は、『折り合いをつける』になります。
折り合いをつけるには
- 交渉において、互いにある程度譲り合って双方が納得できる妥協点を定めること
- 互いに意見や立場が対立しないポイントを見出すこと
などの意味があり、交渉において、互いにある程度譲り合って双方が納得できる妥協点を定めることを表す際に用いられます。

お客様との間に齟齬があり揉めてしまいましたが、最終的にはお互いに折り合いをつけ、解決しました。
同じようなことが何度も繰り返され、進行しないことという意味の「堂々巡り」に対して、交渉において、互いにある程度譲り合って双方が納得できる妥協点を定めることという意味の「折り合いをつける」は、反対の意味の言葉として使うことができます。
