「慢心」という言葉には、「うぬぼれて他人や状況を軽視すること」という意味があります。
主にビジネスの場などでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「慢心」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「慢心」の意味は『うぬぼれて他人や状況を軽視すること』
慢心の読み方は「まんしん」です。
語源は漢字から来ており、
- 「慢」の意味は「おこたる」「あなどる」「ゆるやか」
- 「心」は「きもち」「こころ」「かなめ」
この2つが合わさってできた言葉です。
『慢心』には
- おごり高ぶるこころ
- 自慢するきもち
などの意味があります。
「慢心」の正しい使い方を例文で紹介!
「慢心」は、ビジネスやスポーツにおけるスピーチの場などで使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
この結果に慢心せず、努力を続けてまいります。
例文②
テストで100点を取ったからといって慢心してはいけない。
例文③
慢心していると初歩的なミスを起こしがちなので注意しましょう。
例文④
少年は慢心していたせいで今月の試験に落ちてしまった。
例文⑤
慢心した結果、彼は誰からもパスをもらえなかった。
【慢心を使う時の注意点】
慢心な態度を取る相手に対して指摘する場合、相手を傷つけないように伝えることがもっとも大切です。
「慢心」の類義語・言い換え5選
『慢心』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 傲慢
- 過信
- 自尊
- 驕慢
- 自慢
類義語①傲慢の意味
傲慢な態度の部下を厳しく指導する。
類義語②過信の意味
[名](スル)価値や力量などを実際よりも高くみて、信頼しすぎること。「実力を―する」
引用:goo辞書
自分の能力を過信しすぎて失敗してしまった。
類義語③自尊の意味
- 自分で自分をすぐれたものと思いこむこと。うぬぼれること。「―自大」
- 自分を大切にし品位を傷つけないようにすること。「独立―の精神」
引用:goo辞書
彼女は自尊心が高く、困難な状況にも立ち向かう強さを持っています。
類義語④驕慢の意味
[名・形動]おごり高ぶって人を見下し、勝手なことをすること。また、そのさま。「―な態度」
引用:goo辞書
驕慢な態度で人の忠告を無視する。
類義語⑤自慢の意味
[名](スル)自分で、自分に関係の深い物事を褒めて、他人に誇ること。「―ののど」「成績を―する」
引用:goo辞書
彼は新しく購入した車を友人に自慢した。
「慢心」と「油断」の違いは?
「慢心」と「油断」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「慢心」にはうぬぼれて他人や状況を軽視することという意味がありますが、
それに対し「油断」には気を許して注意や警戒を怠ることという意味があります。
「慢心」と「油断」はどちらも「軽視する」という意味合いになりますが、「慢心」には自分を過大評価して他人を軽視することを指しており、「油断」は状況を軽視することで気持ちが緩んでしまい、注意を怠ってしまうことを意味します。
「慢心」は英語で『ego』
慢心は英語の『ego』に言い換えることができます。
英語の『ego』には
- 自己
- 自我
という意味があります。
「慢心」の対義語・反対語は『謙虚』
慢心の対義語は、『謙虚』になります。
謙虚には
- 謙遜し、控えめであること
- 自分を過度に高めず、他人に敬意を払う態度
などの意味があり、人の態度や性格を褒める際に用いられます。
彼女は誰に対しても謙虚な態度で接してくれるので、みんなから好かれている。
「慢心」は過度な自己評価で他人を見下す態度を指していますが、一方で「謙虚」は適切な自己評価で他者への敬意を表する態度を意味します。