「えぐい」という言葉には、「あくの強い嫌な刺激のある味覚や表現や描写がどぎつい・むごい・非常に甚だしいさま」という意味があります。
日常生活でよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「えぐい」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「えぐい」の意味は『あくの強い嫌な刺激のある味覚や表現や描写がどぎつい・むごい・非常に甚だしいさま』

えぐいの漢字表記は「蘞い」です。
語源は、ナイフやへらなどをつっこみ、まわしてほりぬくという意味の「抉る(えぐる)」です。
えぐるように刺激が強いということから、耐えがたいほど強いなどの意味で用いられるようになりました。
近年では、主に関西地方で元の意味から転じて使われていた「きつい」「やりすぎ」などの意味が若者言葉として広く使われるようになっています。
『えぐい』には
- あくの強い嫌な刺激のある味覚
- 表現や描写がどぎつい・むごい・非常に甚だしいさま
などの意味があります。
「えぐい」の正しい使い方を例文で紹介!

「えぐい」は、使うシーンによって少しずつ意味が変わってきます。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①あくの強い嫌な刺激のある味覚を表す時
あくの強い食べ物を食べた時などに使われます。
【例文①】

この筍、えぐい味がする!
【例文②】

山菜などのえぐい食べ物は苦手です。
例文②表現や描写がどぎつい・むごい・非常に甚だしいさまを表す時
程度が甚だしい様子などを表す時に使われます。
【例文①】

ピッチャーもバッターもやるなんて、えぐい!
【例文②】

今日のテストの難易度、えぐかった…。
【えぐいを使う時の注意点】
「えぐい」は、あくの強い嫌な刺激のある味覚を意味する言葉ですが、関西地域では、強烈・過激・すごいという意味で使われており、若者言葉として広く使われるようになりました。
カジュアルな場面向けの表現なので、目上の人やビジネスの場では使用を控えましょう。
「えぐい」の類義語・言い換え3選

『えぐい』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- あくが強い
- やばい
- まじで
類義語①あくが強いの意味
独特のきつい感じ、しつこい感じがあって、とっつきにくいさま。受け入れるのに努力を要するさま。人の性格や文体などについて言うことが多い。
引用:Weblio辞書

この料理、あくが強いけどクセになる。
類義語②やばいの意味
危険または不都合な様子。状況・具合が良くないさま。
引用:Weblio辞書

話を聞く限り、君のご両親やばいね。
類義語③まじでの意味
本当に。本気で。正真正銘の。事実として。などの意味の表現。
引用:Weblio辞書

ここの大盛りはまじで量が多いから気をつけて。

「えぐい」と「グロい」の違いは?

「えぐい」と「グロい」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「えぐい」にはあくの強い嫌な刺激のある味覚や表現や描写がどぎつい・むごい・非常に甚だしいさまという意味がありますが、
それに対し「グロい」には、グロテスクの略で血や肉体損壊などに関する不快でおぞましいさまという意味があります。
「えぐい」は、衝撃的である様子を表しますが、「グロい」は具体的に血や傷などの生々しさを表します。
似ている言葉ですが、ニュアンスが異なりますので時と場合に応じて使い分けましょう。
「えぐい」は英語で『acrid taste』

えぐいは英語の『acrid taste』に言い換えることができます。
英語の『acrid taste』には
- えぐ味
という意味があります。
「えぐい」の対義語・反対語は『マイルド』

えぐいの対義語は、『マイルド』になります。
マイルドには
- 主に食べ物や飲み物に対して口あたりがよい
- 刺激が少ない
- 穏やかな気候や性格
などの意味があり、刺激が少ないことや、穏やかな様子を表す際に用いられます。

この麻婆豆腐はマイルドな味付けです。
あくの強い嫌な刺激のある味覚や表現や描写がどぎつい・むごい・非常に甚だしいさまを表す「えぐい」に対して、刺激が少ないことや穏やかな様子という意味の「マイルド」は、反対の意味の言葉として使うことができます。