『エスカレーション』はビジネスシーンでよく使われるカタカナ語で、『上位者に報告』という意味があります。
初めて『エスカレーション』と聞いた時は難しいと感じたり、日本語で言ってよ!と思ったこともあるのではないでしょうか。
しかしビジネス用語の意味を知り、使い方を覚えていくことで、コミュニケーション能力や文書の読解力が向上していくでしょう。
この記事では『エスカレーション』の意味や、シーン別での使い方や例文などを分かりやすく紹介します。
エスカレーションの意味は2パターン
エスカレーションの意味①『増大・激化』
徐々に拡がっていくこと、段階的拡大、などの意味の英語。主に、規模や程度が甚だしくなっていくさまなどを指す表現。
引用:weblio辞書
『エスカレーション』には
・拡大
・増大
・上昇
・激化
などの意味があります。
どうしたら戦争のエスカレーションを防ぐことができるのだろう。
エスカレーションの意味②『上位者に報告』
業務上の下位者が対応しきれない事態が発生したとき、上位者に報告し、事態の対応を引き継ぐこと。
引用:goo辞書
『エスカレーション』には
・上位者に報告し、事態の対応を引き継ぐこと
・上司など指示監督を担う立場の者に情報を伝えること
などの意味があります。
私では対応しきれないと判断したので、上司にエスカレーションした。
エスカレーションの正しい使い方(ビジネスシーンで使う場合)
ビジネスシーンで使う『エスカレーション』は、『上司に指示を仰ぐこと』『クレーム対応を上司に引き継ぐこと』『より詳しい人に確認する』などがあります。
例文①上司に指示を仰ぐという意味で使う時
【Before】
勝手な判断はせずに、必ず上司に指示を仰いでください。
【After】
勝手な判断はせずに、必ずエスカレーションしてください。
例文②クレーム対応を上司に引き継ぐという意味で使う時
【Before】
対応しきれないクレームは、なるべく早く上司に引き継ぐようにしてください。
【After】
対応しきれないクレームは、なるべく早くエスカレーションするようにしてください。
例文③より詳しい人に確認するという意味で使う時
例文③
【Before】
分からないときは、まず詳しい人に確認してください。
【After】
分からないときは、まずエスカレーションしてください。
ビジネスシーンで『エスカレーション』と言われた時は、『上位の管理者に対応を仰ぐこと』と受け取ると良いでしょう。
【注意点】
エスカレーションは、上位者への報告や相談の意味を含みますが、業種やシーンによってそのニュアンスに多少の違いがあります。
IT業界では「作業の対象を広げる」という大きく異なる意味でも用いられる場合があるので、注意しましょう。
エスカレーションの類義語・関連用語5選
『エスカレーション』の類義語は5つあります。
①拡大
②増大
③上昇
④激化
⑤ボトムアップ
類義語①拡大の意味
[名](スル)広げて大きくすること。また、広がって大きくなること。郭大。「勢力の―を図る」「写真を―する」⇔縮小。
引用:goo辞書
新市場の拡大を目指しています。
類義語②増大の意味
[名](スル)ふえて大きくなること。また、ふやして大きくすること。「不満が―する」「予算を―する」
引用:goo辞書
類義語③上昇の意味
[名](スル)より高い位置、高い程度に向かってゆくこと。上がってゆくこと。「物価の―」「気温が―する」「―志向」⇔下降/低下。
引用:goo辞書
今年は売上が上昇し、利益が増加しています。
類義語④激化の意味
[名](スル)以前よりもはげしくなること。げっか。「業界での競争が―する」
引用:goo辞書
類義語⑤ボトムアップの意味
会社などで、下部の意見を取り入れて経営方針を決定する方式。
引用:コトバンク
企画をボトムアップで作り上げる。
エスカレーションの対義語・反対語はデスカレーション
エスカレーションの対義語は、デスカレーションになります。
デスカレーションには
・だんだん小さくなること
・段階的縮小
・上位者が下位者に指示を仰ぐこと
などの意味があり、日本のビジネスシーンでは業務上の上位者が下位者に指示を仰ぐこととして用いられます。