「非がある」という言葉には、「間違えている・欠点がある・不道理」という意味があります。
どちらかに悪い点があり謝罪するときによく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「非がある」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
非があるの意味は『間違えている・欠点がある・不道理』
非があるの読み方は「ひがある」です。
語源は「非」から来ており小学5年生で習う漢字です。
- 「非」は誤り、道理に反する、欠点
- 「ある」は存在
の2つが合わさってできた言葉です。
『非がある』には
- 間違えている点がある
- 欠点がある
- 道理に合わない点がある
などの意味があります。
非があるの正しい使い方を例文で紹介!
「非がある」は、使うシーンによって少しずつ意味が変わってきます。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もあります。
例文と共に正しい意味と使い方を知っていきましょう。
例文①自分の間違えを認める時
自分自身の間違えを認める時に使われます。
【例文①】
注意された時はイライラしたけど、冷静に考えてみると私に非があるから早めに謝罪しよう。
【例文②】
明らかに昨日の喧嘩は私の言葉が悪かった。私に非がある旨伝えて関係修復させなくちゃ!
例文②欠点を伝える時
相手に欠点がある時に使われます。
【例文①】
彼の証言には非がある。目撃者の証言といくつか違う点がある。
【例文②】
Aさんは遅刻常習犯。いくら仕事が早くてもこれでは非があるから信用に欠ける。
例文③道理に合わないことを伝える時
本来の道理と正しくない時に使われます。
【例文①】
まるで正しいと熱弁しているけど、あれは非があると思う。
【例文②】
非があることを平気で言う人とは一緒に仕事ができない。
【非があるを使う時の注意点】
主に相手か自分自身のことで使う言葉です。
例として「自分に非がある」と使いネガティブ思考になる人がいます。
具体的な根拠もなく「非がある」と認めてしまうと精神的に辛くなることが多いので、何事も冷静に考えてみましょう。
非があるの類義語・言い換え5選
『非がある』の類義語や言い換えの言葉は5つありますので、例文と共に紹介します。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 失敗
- 落ち度
- 過失
- デメリット
- 非行
類義語①失敗の意味
物事をやりそこなうこと。方法や目的を誤って良い結果が得られないこと。しくじること。
引用:コトバンク
何回も言われたのに、この間と同じ失敗をしてしまった。
類義語②落ち度の意味
手落ち。あやまち。過失。
引用:goo辞書
ダブルブッキングをしてしまったのは、私に落ち度があったから。
類義語③過失の意味
- 不注意などによって生じたしくじり。過ち。
- 法律用語。
- ㋐私法上、一定の事実を認識することができるはずなのに、不注意で認識しないこと。
- ㋑刑法上、行為者が不注意によって犯罪事実の発生を防止しなかった落ち度のある態度。⇔故意 (こい) 。
- 欠点。
引用:goo辞書
今回のことは大きな過失であったと後輩に教えよう。
類義語④デメリットの意味
欠点。短所。損失。⇔メリット。
引用:Weblio辞書
新商品にはデメリットが多く残っているので再度打ち合わせをしましょう。
類義語⑤非行の意味
- 道義にはずれた行為。不正行為。
- 青少年の、社会の決まりなどにそむく行為。法律違反およびその潜在的可能性をもつ行動。
引用:goo辞書
昔、非行少年で有名だった彼は心を入れ替えて、今では経営者になり家族や従業員を支える立場になったそうだ。
非があると否があるの違いは?
「非がある」と「否がある」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「非がある」には"間違え・欠点・否定”という意味がありますが、それに対し「否がある」には"認めない・間違え・否定”という意味があります。
どちらも否定の意味があり、読み方も「ひがある」で同じですが、否があるのほうが”認めない”という強く否定する意味が込められています。
非があるは英語で『fault』
非があるは英語の『fault』に言い換えることができます。
英語の『fault』には
- 欠点・誤り
- 落ち度・罪
という意味があります。
非があるの対義語・反対語は『正しい』
非があるの対義語は、『正しい』になります。
- 形や向きがまっすぐである。
- 道理にかなっている。事実に合っている。正確である。
- 道徳・法律・作法などにかなっている。規範や規準に対して乱れたところがない。
引用:goo辞書
正しいには
- 形・向きがまっすぐ
- 道理に合っている
- 正確
などの意味があり、間違っていないことを示すときに用いられます。
「非がある」には"間違え・道理に合わない"に対し「正しい」には”正確・道理に合っている”という真逆の意味があるので、2つの言葉は対義語の関係と言えます。