「唐人そば」の全貌やいかに⁉

新しいご当地グルメになる予感⁉巷で噂のあの唐人そばを徹底解説!これを読んだら食べたくなっちゃうかも!

沖縄そばの原点「唐人そば」百十年ぶりに復活

唐人そば再現の立役者にインタビュー

「唐人そば」というそばをご存知だろうか。
今年の梅雨時期あたりから県内外のそばじょーぐーたちの間で話題になり、今や多くの人に周知され注目の的になっている。それは編集部も同じであり、今回「唐人そば」再現のために奔走した立役者である「沖縄そば発展継承の会」の代表・野崎真志氏にインタビューを行った。

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「唐人そばを再現するにあたって、様々な資料を探り、読み返す必要があった」。分厚い沖縄そばに関する資料を手に取りながら、そう語った野崎氏。その資料から唐人そばに関する記述を見つけ出し、なんとか今日の復活までこぎつけたのだと言う。「私だけでは復活まで到達することができなかった。多くの人に感謝したい」とも語ってくれた。

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さて、話題の唐人そばは一体どういうものなのか。野崎氏によると、1902年(明治35年)4月に「那覇市警察署下りに『支那そば屋』開業」という新聞広告が掲載され、これが資料として確認される沖縄で最も古い「支那そば屋」の記述だという。そこで提供していた通称「唐人そば」が人気を博し、これが沖縄そばの基になった。こういった記述を基に再現していくのだが、あらゆる発言が断片的に散在しており、それをまとめる作業にも苦労を要したという。あらゆる記述をまとめていくと、唐人そばの特徴は、具と麺、スープにあるらしい。野崎氏にそれぞれの特徴を解説してもらうと以下の事がわかった。
まず「具」に関しては、「ネギと豆粒大のグーヤー肉」と記述があるらしい。グーヤーとは豚肉を指す沖縄方言であり、具にはネギと小さめの豚肉を使用していたことがわかり、再現の際にはそれを反映している。
次に「麺」だが、木灰そばを使用している。木灰そばを使用する理由は、伝統的な製麺法にのっとた形で決めた。沖縄製麺協同組合と沖縄製粉、県工業技術センターが開発した、伝統的な沖縄そばの麺「木灰そば」の風味を再現する専用のアルカリ剤を使用している。また形状は、「昔の麺は太かった」という年配方々の発言より、麺は太めに仕上げている。
最後に「スープ」だが、株式会社サン食品の沖縄そばに関する調査報告書によると、「唐人(当時の中国人の名称)が作る醤油味の黒いスープであった」と記載されている。この記述から野崎氏たちは、沖縄そばの風味を残した醤油味の黒いスープを作るため、あらゆる製法や試作を通した結果、醤油ラーメンのような味わいではない沖縄そばの味わいを再現することに成功した。スープには豚出汁を使用している。カツオ節を使用しない理由は、1903年にカツオ節が製造開始したことと、唐人は貝柱や干しエビなどは使用するが、カツオ節は使わない文化であったことを考慮したためだ。しかし、支那そば屋で従事していた比嘉牛氏が独立し、1905年に「比嘉店」を開業する。そこでは、カツオ節を使用した汁そばが提供されていたらしい。
このように1つ1つの要素を集め、再現にこぎつけた野崎氏は「唐人そばを新しいご当地グルメとして認知度を向上させ、観光の目玉の1つにしたい」と熱く語ってくれた。

施設情報

社団法人沖縄そば発展継承の会

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☎/098-886-2200(090-3794-9346 野崎)
沖縄そば発展継承の会の目的
■沖縄の食文化「沖縄そば」をより広く普及活動する。
■沖縄そば店主がお互いに協力し、交流や研修を通じて自己研鑚に勤める。
■沖縄そば屋(店舗)を地域に根ざした誇れる店にする。
■沖縄そば業界の向上発展に貢献する。


2018.10月号掲載