「不覚にも」という言葉には、「油断して失敗すること」という意味があります。
用心していたのに失敗してしまったときによく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「不覚にも」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
不覚にもの意味は『油断して失敗すること』
不覚にもの読み方は「ふかくにも」です。
語源は、不覚が仏教からきた「わが身に備わるさとりに気づいていない様子」などから意味が転じて、現在のように使われるようになったようです。
『不覚にも』には
- 油断して失敗すること
- 覚悟がしっかり決まっていないこと
- 愚かなこと
などの意味があります。
「不覚にも」の正しい使い方を例文で紹介!
「不覚にも」は、用心していたのに失敗してしまったときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
不覚にもご迷惑をおかけして、申し訳ありませんでした。
例文②
昨日は不覚にも涙を流してしまった。
例文③
このメールについて、不覚にも失念しておりました。
例文④
彼の行動に不覚にも笑ってしまった。
例文⑤
この資料について、不覚にもミスをおかしてしまった。
【不覚にもを使うと時の注意点】
不覚にもは自分の失敗を認めるときによく使われるもので、人の失敗には使いません。
「不覚にも」の類義語・言い換え5選
『不覚にも』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 油断して
- 不用意にも
- 迂闊にも
- 不意に
- 軽率にも
類義語①油断しての意味
たかをくくって気を許し、注意を怠ること。
引用:weblio辞書
テストは来週だと思って完全に油断していた。
類義語②不用意にもの意味
注意・用心の足りないこと。また、そのさま。
引用:goo辞書
不用意にも、彼は道路に飛び出した。
類義語③迂闊にもの意味
うっかりしていて心の行き届かないこと。また、そのさま。
引用:weblio辞書
私は迂闊にも、口を滑らせてしまった。
類義語④不意にの意味
思いがけないこと。突然であること。また、そのさま。だしぬけ。
引用:goo辞書
不意に彼女が現れたのでびっくりした。
類義語⑤軽率にもの意味
物事を深く考えずに軽々しく行うこと。また、そのさま。かるはずみ。
引用:weblio辞書
軽率にも、彼は上司にため口で話しかけてしまった。
「不覚にも」と「迂闊にも」の違いは?
「不覚にも」と「迂闊にも」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「不覚にも」には油断して失敗することという意味がありますが、
それに対し「迂闊にも」には、うっかりしていて心の行き届かないことという意味があります。
どちらにも油断していて失敗するという意味があるので、それぞれ言い換えることができます。
「不覚にも」は英語で『unwittingly』
不覚にもは英語の『unwittingly』に言い換えることができます。
英語の『unwittingly』には
- 知らずに
- 無意識に
という意味があります。
「不覚にも」の対義語・反対語はない
不覚にもの対義語は、ありません。