「何よりです」という言葉には、「この上なくうれしい」という意味があります。
ビジネスシーンや目上の人に対してよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「何よりです」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
何よりですの意味は『この上なくうれしい』
何よりですの読み方は「なによりです」です。
語源は「どんなものより」「他より優れていること」「一番良いもの」という意味の「何より」から来ており、「何よりもうれしいです」が省略された慣用表現です。
『何よりです』には
- この上なくうれしい
- 素晴らしい
- 安心した
などの意味があります。
「何よりです」の正しい使い方を例文で紹介!
「何よりです」は、相手に対して最良・最上の状況に共感した、自分の嬉しい気持ちを表現するときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

お役に立てて何よりです。また何かございましたら、ご連絡いただければと思います。
例文②

社長、ご無沙汰しております。お元気そうで何よりです。
例文③

テレビなどでご活躍を拝見しております。お目にかかれて何よりです。
例文④

ずっと気にかかっておりましたので、その話が聞けて何よりです。
例文⑤

猫ちゃんが無事に見つかって何よりですね。
【何よりですを使う時の注意点】
「何よりです」は、相手に対して最良・最上の状況に共感した自分の嬉しい気持ちを表現するときに使われ、ビジネスシーンにおいて目上の人や上司にも使える表現です。
特にビジネスで使う際は、相手にあわせて「何よりでございます」や「何よりと存じます」と置き換えるといいでしょう。
「何よりです」は、最悪・不幸な状況で使ったり、多用すると失礼になりますので注意が必要です。
「何よりです」の類義語・言い換え4選
『何よりです』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 良かったです
- 嬉しく思います
- 光栄です
- 安心しました
類義語①良かったですの意味

無事に届いたようで良かったです。
類義語②嬉しいですの意味
嬉しいの意味
- 物事が自分の望みどおりになって満足であり、喜ばしい。自分にとってよいことが起き、愉快で、楽しい。
- 相手から受けた行為に感謝しているさま。ありがたい。かたじけない。
- (俗な言い方で)かわいい。にくめない。
引用:コトバンク

そんな風に思っていただけて嬉しいです。
類義語③光栄ですの意味

部長に褒めてもらえるなんて光栄です。
類義語④安心しましたの意味

ご無沙汰しております。お元気そうで安心しました。

「何よりです」と「良いです」の違いは?
「何よりです」と「良いです」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「何よりです」にはこの上なくうれしいという意味がありますが、
それに対し「良いです」には、好ましいこと・喜ばしいことという意味があります。
どちらも相手の状況が良いことを表している言葉ですが、「何より」は相手の状況が良いことに対し、嬉しいと感じていることを丁寧に表現しています。
一方で、「良いです」はより直接的でカジュアルな表現で、相手の状況が良いことを「良い」と肯定的に述べる際に使われます。
「何よりです」は英語で『glad』
何よりですは英語の『glad』に言い換えることができます。
英語の『glad』には
- うれしくて・喜ばしくて・(…を)喜んで・うれしく思って・喜んでして
- うれしそうな・晴れやかな・喜びを与える・喜ばしい・めでたい
という意味があります。
「何よりです」の対義語・反対語は『残念です』
何よりですの対義語は、『残念です』になります。
残念の意味
- もの足りなく感じること。あきらめきれないこと。また、そのさま。
- 悔しく思うこと。また、そのさま。無念。
- 俗に、すぐれた素質や長所などをもちながら、それが発揮できなかったり、相殺されるほどの大きな短所を併せもったりしているさま。また、単に、良くないさま。
引用:weblio辞書
残念ですには
- もの足りなく感じること
- あきらめきれないこと
- 悔しく思うこと
などの意味があり、期待したような結果にならず心残りであることを表すときに用いられます。

ご期待に応えることができず、とても残念です。
「何よりです」はこの上なく嬉しいことを指しポジティブな表現ですが、「残念です」は悔しく思うことを指し、ネガティブな表現です。
