「猛威を振るう」という言葉には、「もの凄い勢いで力が及ぶこと」という意味があります。
ニュースなどでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「猛威を振るう」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
猛威を振るうの意味は『もの凄い勢いで力が及ぶこと』
猛威を振るうの読み方は「もういをふるう」です。
語源は激しいことや程度がひどいことの意の「猛」と、人を恐れさせ従わせる強い勢いの意の「威」、勢いを盛んにする意の「振るう」が合わさってできた言葉で、
『猛威を振るう』には
- もの凄い勢いで、力が及ぶこと
などの意味があります。
「猛威を振るう」の正しい使い方を例文で紹介!
「猛威を振るう」は、もの凄い勢いで力が及ぶことを表すときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

世界中で新型コロナウイルスが猛威を振るい、仕事も生活もすべてが狂ってしまいました。
例文②

去年の冬はインフルエンザが猛威を振るい、私も2回かかってしまいました。
例文③

関東地方では台風18号が猛威を振るい、次々と甚大な被害をもたらしています。
例文④

海外で山火事が相次いで発生し、猛威を振るう映像がニュースで流れました。
【猛威を振るうを使う時の注意点】
「猛威を振るう」は、病気などが流行した時や大きな自然災害が起きた時に使われることが多い言葉で、主にネガティブな意味で使われます。
ポジティブな出来事が流行したときは、「猛威を振るう」は使われないので注意が必要です。
「猛威を振るう」の類義語・言い換え5選
『猛威を振るう』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 大流行
- 蔓延
- 拡大
- 勢いが増す
- 大暴れ
類義語①大流行の意味
大いに世にもてはやされて、広く行きわたること。また、伝染力が強くて、病気が非常に広まること。だいりゅうこう。
引用:コトバンク

娘の学校では、手足口病が大流行しているようです。
類義語②蔓延の意味

インフルエンザの蔓延を防ぐ為、面会はできない決まりになっています。
類義語③拡大の意味
広げて大きくすること。また、広がって大きくなること。
引用:コトバンク

今回の台風は、日に日に勢力が拡大しています。
類義語④勢いが増すの意味
激しくなる、といった意味の表現。雨足が強くなる、風が強くなる、などの様子について言う場合が多い。
引用:weblio辞書

雨で河川が増水しており、さらに暴風雨の勢いが増しているので気を付けてください。
類義語⑤大暴れの意味
- 激しく暴れること、取り乱すことなどを意味する表現。
- 非常に良い活躍をすること、獅子奮迅の働きをみせることなどを意味する表現。
引用:weblio辞書

試合でうちのエースが大暴れしてくれたので、勝利することができました。

「猛威」と「脅威」の違いは?
「猛威」と「脅威」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「猛威」にはもの凄い勢いで力が及ぶことという意味がありますが、
それに対し「脅威」には、強い力や勢いでおびやかすことおびやかされて感じる恐ろしさという意味があります。
どちらも「威」という漢字が使われて似ていますが、「猛威」はすさまじい威力や勢いで力が及ぶことを表し、「脅威」は威力や勢いによって生じる危険や恐怖を表す言葉です。
「猛威を振るう」は英語で『go on a rampage』
猛威を振るうは英語の『go on a rampage』に言い換えることができます。
英語の『go on a rampage』には
- 暴れ出す・荒れ狂う・たけり狂う
- 大荒れする・猛威を振るう・凶行に及ぶ
という意味があります。
「猛威を振るう」の対義語・反対語は『沈静化』
猛威を振るうの対義語は、『沈静化』になります。
沈静化には
- 動揺しているものを落ち着かせること
- 暴走状態にあるものを制御下に置くこと
などの意味があり、騒ぎや混乱などが落ち着いて静かな状態になることを表すときに用いられます。

火山活動が沈静化して、噴火の危険はなくなるといいなと思います。
「猛威を振るう」はもの凄い勢いで力が及ぶことを意味し、「沈静化」は騒ぎや感情・状況などが静まり、落ち着くことを意味しています。
